──さらに、コース上のデブリの回収が想定よりも時間がかかった。
バレス:ああ、残り2周で2台を抜くために、ルイスに余計なプレッシャーを与えてしまった。
──そもそもですが、66周目のピットインは、逆転優勝を狙ったものだったのでしょうか。
バレス:いや、2番手だったルイスを確実に2位でフィニッシュさせるために採った戦略だった。しかし、それならば、あのようなリスクは冒すべきではなかった。なぜなら、リスクを冒しても同じポジションにしか戻れないのなら、ステイアウトさせたほうが良かったからだ。そうしていれば、ルイスが5秒加算のペナルティを受けて、7位に終わることもなかっただろう……。
──つまり、ブラジルGPではどのような戦略を採ったとしても、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンには敵わなかった?
バレス:残念ながら、その通りだ。インテルラゴスでホンダ・パワーは強力だった。それは高地によるアドバンテージもあるのだろうが、それだけがすべてではない。そのことは、レッドブルだけでなく、ホンダPUを搭載するトロロッソもトップ3に入り、一時ホンダ・ユーザーがワン・ツー・スリーを独占していたことでもわかる。ホンダはものすごくいい仕事をした。ワン・ツー・フィニッシュは。その正当な報酬だ。