他のほとんどのチームは、2日間のテストの走行を複数のドライバーに分担させているが、ルノーはオコンを可能な限りチームになじませるために、彼にテスト全体を託すことに決めた。
2020年はテストの機会が減るため、できる限り多く走行時間をとることは、オコンにとって特に重要だ。
「今年はあまりドライビングの時間がなかった」とオコンは認めた。「それに(来年)2月のテスト日数が減ることは大きな問題だ。だから、ここでの2日間は基本的に2月に不足するテストを補うことにもなる」
「このテストは重要だ。間違いなく僕にとって大きな助けとなるだろう。なぜなら、2月のテストに臨む上でのメリットになるからだ」
「シートポジションはすでに調整されているし、コース上でいくつかのことを確かめることもできた。そうするためのチャンスを持てるのはとてもいいことだ」

メルセデスからルノーへの移籍は、他の点でもオコンにプラスになっている。身長が高いドライバーのひとりであるオコンにとって、R.S.19は実はW10よりも彼にフィットするのだ。
「ニコとダニエルはバルテリ(・ボッタス)やルイス(・ハミルトン)より身長が高い」とオコンは説明した。「シートポジションはメルセデスのマシンよりしっくりくるんだ。スペースに余裕があるからね」
しかしながらオコンは、F1復帰がすぐに成功につながるとは限らないことを、経験上よく分かっている。ルノーは2019年に満足いく結果を残せなかった。ルノーは今シーズンのコンストラクターズ選手権を、カスタマーエンジンを使用するマクラーレンよりも下の5位で終えた。
「ここ数年、かなり進歩しているものの、まだ勝てるマシンではない。そして来年もまだ勝てるマシンにはできないだろう」とオコンは『Le Figrao』に認めた。「セットアップに何かが足りないことは明確だ」
「でも重要なのは、モチベーションを維持して進歩し続け、いつか到達することだ。7位や8位ではなく、僕は世界チャンピオンになりたい」
リカルドのような強力なチームメイトと戦って勝つことが、オコンのプランの一部だ。
「自分自身をダニエルと比べたい。なぜならいつもベストなドライバーと戦いたいからだ」とオコン。「目標は彼の前にいることだよ!」