「しかし、この競技で保障になるものは何もない。つまり、我々はさらに懸命に取り組み、この素晴らしきブランドや、素晴らしきファンによるアドバンテージを活用しなければならない。2020年にタイトルを獲得するために」とビノットは続けた。
前チーム代表マウリツィオ・アリバベーネからチームを引き継いだビノットが、昨シーズンに直面した問題のひとつは、セバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールの間で増大するライバル意識をどう管理するかだった。
4度の世界チャンピオンであるベッテルは、キミ・ライコネンに代わって2019年から加入した22歳のルクレールに追い込まれることを嫌った。ふたりはブラジルGPでついにコース上での接触を喫し、2台がともにポイントを逃す事態を引き起こしている。
ルクレールは最終的なランキングでベッテルを上回り、チーム内の不和に関する噂は、ビノットの代表としての指揮力批判につながった。
「各チームのリーダーは、彼ら独自のやり方でやっている。当然のことだ。しかしエンジニアとしての経験から、厳格なアプローチが最もうまくいくと確信している」と50歳のビノットは答えた。
ビノットは現在、2020年に同じような緊張関係が再発しないことを確約するという課題に直面している。
「人間同士の個々の関係は非常に重要だ。本当にしっかりとケアをしなければならない。なぜなら組織における人間関係の部分は、成功の礎となるからだ」