──その開幕戦ですが、新型コロナウイルスが世界中に広がりを見せて、その影響が少しずつ出始めています。ホンダはどのような対応を?
山本MD:テストが行われているバルセロナで浅木と田辺と私の3人でミーティングをして、ホンダとしてはオーストラリアGPに向けて万全な準備をすることを確認しました。フライトも含めて、リスクを最小限にしよう、と。
たとえば、これまでは開幕前にイギリスのHRD MKのメンバーがオーストラリアへ行く途中で日本に寄って、HRD Sakuraでミーティングをしていましたが、今年はそれをやめました。それは、2月に入ってから日本滞在者の入国制限を出す国が出始めたため、オーストラリアが(入国制限を)出す可能性があるからです。そうなった場合、もしHRD MKのメンバーが日本に入国してしまうと、オーストラリアGPへ行けなくなってしまう。だからリスクをとって、今回はレースを最優先させて、日本でのミーティングをとりやめました。
──HRD MKのメンバーだけで戦うということですか。
山本MD:どうしても必要なHRD Sakuraのメンバーは、できるだけ早く日本からHRD MKへ行ってもらって、そこから直接オーストラリアGPに向かってもらうよう指示を出しました。
──問題はオーストラリアGPだけにとどまらないですよね。
山本MD:私は基本的に日本から往復しているのですが、バーレーン行きは変えました。元々、香港経由だったのですが、少しリスクあるということで、本社のほうで手配してくれました。
──今年の目標として、山本さんは何を立てていますか。
山本MD:私自身、国内のスーパーGTのときもそうだったのですが、やっぱりレースって『今年やるぞ』といってやるものではありません。
そう言った意味では、今年はマックスが毎回表彰台に上がりたいと言っているので、ホンダとしてはそれをどこまでサポートできるか。そのうえでシリーズタイトル争いに加わりたいと思っています。


