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投稿日: 2020.03.03 11:30
更新日: 2020.03.03 13:29

ホンダF1山本MDインタビュー(2):新車発表会で「マーケティングの重要さを痛感」2021年以降の参戦は?


F1 | ホンダF1山本MDインタビュー(2):新車発表会で「マーケティングの重要さを痛感」2021年以降の参戦は?

──レッドブルおよびアルファタウリとの契約は2021年末までとなっています。2022年以降に向けては、どうなっていますか。

山本MD:もちろん、マルコとはいまも交渉を続けています。

──ホンダとしては続けていく意思はあるのでしょうか。

山本MD:条件次第です。やはりF1はモータースポーツの頂点であるからこそ、そこに自動車産業がチャレンジして、技術を磨くことができます。しかし、エンジンを2サイクルにしようとか訳のわからない話が出てくると、ホンダとしてはそんなF1と一緒に組むことに疑問が出てきてしまいます。

 また、見ているファンにとって、どう見られているのかも大切です。F1がモータースポーツの最高峰だということが一般の人たちから支持されなければ、われわれ企業としてもそこに参戦する価値は小さくなります。

 われわれも昨年の活躍で、今年は世界各地域の現地法人からF1をマーケティングツールに使いたいという要望を受けています。それだけF1にはマーケティング面で非常に高い価値があるということです。

──今年の若手ドライバーはいかがですか?

山本MD:すでに発表しているように、角田裕毅がカーリンからFIA-F2に参戦します。1月から2月にニュージーランドで行われたレース(カストロール・トヨタ・レーシング・シリーズ)ではシリーズ4位でしたが、本人のレポートを見ている限りでは、エンジンに当たり外れがあったみたいです。それはマルコも認めていて、『ホンダがトヨタのシリーズ出るってハードルがあるのかな』と言って笑っていました。

 彼は彼なりに成長していますが、これから始まるF2選手権ではライバルたちはもっと手強い。テストから帰ったら彼と会うので、色々今年のF2選手権に向けた話をして送り出したいです。

 もちろん、F2でシリーズチャンピオンを狙いに行かせるためです。中途半端な成績ではF1には乗れません。そういうことは、シーズン中に言っても頭に入れてもらえない。これは僕がモータースポーツ部長やっていた3年間で学んだことです。そこをきっちり伝えてあげたい。それをきちんと飲み込めれば、F3であれだけやれたわけだから、チャンスはあります。

──今年、F1のフリー走行に出走する可能性はありますか?

山本MD:まだ考えていません。フランツがリップサービスで言ったみたいですが、あれは私もネットを見て驚きました。

 昨年は(山本)尚貴が鈴鹿でフリー走行に出走するために、シーズンが開幕してからいろいろと話をしていましたけど、裕毅に関しては、まずF2で私たちを驚かしてほしい。だから、まだいまはそれについて話をするつもりはありません。

──昨年、F2に参戦していた松下信治選手とFIA-F3に参戦していた名取鉄平選手については?

山本MD:松下選手に関しては、子供のころからの夢であるF1にチャレンジしたいということで、ホンダとの関係は一時お休みして、今年は個人でF2に参戦します。名取選手は今年は日本で全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権に参戦して、一度リセットしてもらうことになりました。

2020年FIA-F2プレシーズンテスト初日 松下信治(MPモータースポーツ)
初日に総合2番手タイムを記録した松下信治(MPモータースポーツ)
2020年FIA-F2プレシーズンテスト1日目 角田裕毅(カーリン)
角田裕毅(カーリン)


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