──フェルスタッペンがQ3で最初にピット出口に付いたのは、雨が強くなることを予測していたのですか?
田辺TD:いいえ、むしろ前が見えないと危険だし、ちゃんと走れないので、一番前から行こうと。
──かなり長い間ピット出口で待っていて、その間エンジンは切っていて、直前にMGU-Kで再始動していました。もし普通にエンジンをかけたまま待っていると、あそこまで長くは待てないですか? 確か3分ぐらい待っていたと思いますが。
田辺TD:ある程度まで掛け続けても、温度は上がらないから大丈夫とか、そういうテストはしています。なのでそれほど、心配していませんでした。そもそもレギュレーションで、スターターなしで始動できることが定められてますしね。
──フェルスタッペンが最後にスピンしたこともあって、ポールシッターのルイス・ハミルトン(メルセデス)との差はかなり開いてしまいました。ただもしあのスピンがなかったとしても、メルセデスとの差はウエット路面でもけっこうあったという印象ですか?
田辺TD:どうでしょう。フェルスタッペンはセクター3が一番速かったですよね。あのまま走れていたら、どうなっていたか。ちょっと、わからないですね。
──ポールを逃したことは残念ですが、雨のなかの予選を走れたことは新パワーユニット(PU)の理解を深めるという点では、有意義でしたか? あるいはこれだけの雨だと、かえって参考にならないものですか?
田辺TD:この先もウエット走行は十分可能性がありますし、その意味では車体もPUも有意義なデータが採れたと思っています。いずれにしても、どんなコンディションでも走ることで我々はデータを得ることができる。今日のウエット走行が無駄だったとか、そんなことはまったくありません。


