Ayao Komatsu

 スペインGPは例年5月に開催されているので、8月にここでレースをしたのは僕も初めてです。路面温度が50度を超えるような状況でどうタイヤを使うか、リヤタイヤを壊さないようにするためにどうするか、ということに集中していました。

 シルバーストンではブリスターが相次ぎましたが、今回はそれよりも摩耗を懸念していました。そしてその懸念どおり、摩耗の点では厳しいレースでした。だから戦略が1ストップと2ストップで別れましたし、1ストップのドライバーたちは終盤きつかったと思います。

 バルセロナはコースレイアウトの特性上、オーバーテイクの難しいサーキットなので、できれば1ストップでいきたいところです。しかし摩耗があまりにもキツイので、トップ10で予選を通っていれば2ストップにしたと思います。

 ですが予選16番手と17番手から2ストップ作戦で行くと、入賞できる可能性はほぼありません。ですから賛否両論あるとは思いますが、ひとつかふたつポジションを上げて14位、15位で完走する作戦よりも、何かあればよりポイント獲得の可能性がある1ストップで行くことにしました。

 今回ケビンはソフトタイヤでスタートして、30周あたりまで走るつもりでいました。フリーエアーで走れているときのペースは悪くなかったのですが、エステバン・オコン(ルノー)とバトルをしているときはレーシングライン以外のところも走ったのでペースが崩れてしまい、28周目にミディアムタイヤに交換しました。

 第2スティントの序盤はアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)に引っかかり、オーバーテイクしたのが40周目。このスティントで誰にも引っかからずに走れたら良かったのですが、やはり後方からのスタートとなるとなかなかそれもできません。終盤には2回目のピットストップでソフトタイヤを履いたライコネンに抜かれましたが、抜かれるべくして抜かれたという感じです。

 このふたりの争いを見れば、最善の戦略は2ストップだったことがわかります。入賞の可能性を掴むべく1ストップ作戦を採りましたが、残念ながら結果にはつながりませんでした。

 一方ロマンはミディアムでスタートしたので、なるべくソフトでのスティントを短くするしかポジションを上げるチャンスはないので、ラップタイムをロスしても長めに走らせました。ピットストップ後のフリーエアーでのタイムは良く、すぐに前のクルマに追いついたのですが、抜くには至らず順位を上げることができませんでした。

ケビン・マグヌッセン(ハース)
2020年F1第6戦スペインGP ケビン・マグヌッセン(ハース)

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