取材・まとめ 柴田久仁夫

──アルボンの無線を聴いていると、赤旗からの再スタートでも温度が上がることをかなり気にしていました。アルボン側にも同様のトラブルが出る可能性はあったのですか?

田辺TD:まだ原因がわかっていないので、2台残ったPUにも出る可能性はありました。ですので赤旗からのスタンディングスタートは、勘弁してほしいという気持ちでしたね。フェルスタッペンのトラブルが、明らかにそのPUだけに出たものだとわかっていたら普通に再スタートを見ていられたと思うのですが、またスタンディングスタートか、と。

──それはフェルスタッペンが、スタートまでのフォーメーションラップの間に熱的な問題を抱えたからですか?

田辺TD:いや、それとは別です。フェルスタッペンに関しても、特異点はなかった。スタートでトラブルが出たために、同様の問題が起きるのを恐れた。それだけです。

──アルボンはその後のスタートで、2回とも出遅れていました。あれは、何かあったのでしょうか。

田辺TD:PU側に問題はありませんでした。

アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
2020年F1第9戦トスカーナGP 1度目のリスタートで7番手までポジションを落としたアレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)

──偶然かもしれませんが、PUの同一モードが導入されたモンツァ以降、トラブルが続けて出ました。関連性はありますか?

田辺TD:ないです。

──アルボンは最後の12周でダニエル・リカルド(ルノー)を抜いて、表彰台に上がりました。田辺さんはそれを見ていて、前のルノーを抜けると思っていましたか。

田辺TD:そうですね……。難しいとは思っていました。でもアルボン自身ペース良く走れていましたし、このコースは抜きどころが少ないという下馬評でしたが、FIA-F2やFIA-F3を見ていても、さらにドライバーのコメントを聞いても、確かに抜きにくいけれども、ライン取りに自由度が高い。なので、いけるかなと思っていました。というか、「いってくれ」という思いでしたね。「ここまで来たら、表彰台を獲ってくれ」。そういう思いでした。

──対ルノーでも、パワー負けはしていなかった?

田辺TD:パッケージとして、ということです。長丁場のレースのなかで、タイヤコンディションも含めて、負けなかったということです。

アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
2020年F1第9戦トスカーナGP アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2020年F1第9戦トスカーナGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2020年F1第9戦トスカーナGP 表彰式
2020年F1第9戦トスカーナGP表彰式 ルイス・ハミルトン(メルセデス)、バルテリ・ボッタス(メルセデス)、アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
2020年F1第9戦トスカーナGP ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
2020年F1第9戦トスカーナGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
2020年F1第9戦トスカーナGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)

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