更新日: 2020.09.18 18:09
【F1第9戦無線レビュー(2)】待望の初表彰台を獲得したアルボン「僕を使い続けてくれて、ありがとう」
2度目の赤旗で中断となったレースは、46周目にセーフティカー先導でフォーメーションラップが始まり、直後のこの日、3度目のスタートが切られた。このスタートで8番手までジャンプアップしていたライコネンだが、赤旗前のピットインの際、セーフティカーラインを越えてからピットロードに入っていたため、レース再開後にスチュワード(審議委員)からペナルティを受ける。
アルファロメオ:5秒タイムペナルティを科せられたから、これはレース後に消化する。
ライコネン:なんで?
アルファロメオ:スチュワード(審議委員)がわれわれに5秒のタイムペナルティを科したから、それはレースに消化しようと……。
ライコネン:だから、なんでなんだよ!!
アルファロメオ:ピットエントリーの白線カットだ。
ライコネン:……。
3番手から再スタートを切るダニエル・リカルド(ルノー)。2016年に誕生した新生ルノーにとっても、リカルドにとっても、2019年にルノーに移籍後、初表彰台がかかっていた。
リカルド:もうこのレースを終わらせようぜ。
しかし、そのリカルドとルノーの希望を打ち砕いたのは、自身もまたF1初表彰台がかけて、4番手から再スタートを切っていたアレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)だった。
レッドブル・ホンダ:リカルドに集中して行こう。
そして、ふたりの戦いは51周目の1コーナーで、アルボンがリカルドをアウトから豪快にオーバーテイクして決した。3位でチェッカーフラッグを受けたアルボンに、チーム代表のクリスチャン・ホーナーが直々に無線で祝福する。
ホーナー:よくやった、アレックス。今日の君のレースはとても素晴らしかった。今日の君は強かったよ。素晴らしいオーバーテイクが何度もあった。表彰台に値する走りだった。
アルボン:みんな、ありがとう。
アルボン:そして、僕を使い続けてくれて、ありがとう(笑)。本当にありがとう。
サイモン・レニー(アルボン担当レースエンジニア):いい仕事をしたな。あれはとんでもないオーバーテイクだよ。最高だった。だぶん、これから君はみんなから「ミスター・アウトサイド」と呼ばれるんじゃない?
アルボン:(アウトサイドからのオーバーテイクは)今シーズン、結構やっているからね(笑)
スタート直後に接触してウイングにダメージを負ったベッテルだったが、フェラーリ1000回目のレースはなんとか10位に入賞し、チームに1ポイントを持ち帰った。
ベッテル:今日はスタートからフィニッシュまで本当に頑張ったよ。終盤はリヤがどんどんナーバスになっていったからね。
フェラーリ:よく頑張った。
ベッテル:もう一回、再スタートがあったりしてね。
フェラーリ:ハハハハ、かもな。