──前戦ロシアGPの際、「ストレートでコンマ6秒遅れている」とフェルスタッペンがコメントし、レース後にはクリスチャン・ホーナー代表もデプロイ切れのような言及をしています。ただラップタイムには、それほど大きな影響は出ていない。実際には、何か問題があったのでしょうか。
田辺TD:1周だけだとしたら、特に問題ではないですね。
──ただレース中の連続ラップのなかでは、メルセデスの方がデプロイが長いという印象です。
田辺TD:そこは確かに、ちょっと負けています。MGU-Hの使い方をいろいろトライしてますが、ライバルと比較すると負けている領域だと思います。
──逆にメルセデスのデプロイが、不自然に多いという印象は?
田辺TD:いや、上手に使っています。ぜひ見習いたいと思います。
──ホンダがメルセデスに比べて負けているというより、メルセデスだけが優れているのでしょうか。
田辺TD:いいえ、我々の認識としては、いろいろなところで他社に負けている部分があります。
──ルノーやフェラーリに比べても、MGU-Hは負けてるところがあるのでしょうか?
田辺TD:はい。MGU-Hというより、デプロイですね。
──来季前倒し投入予定の新パワーユニット(PU)では、そこが改良されているのですか?
田辺TD:弱点を強化し、強みを伸ばすという形でのPU開発をしてます。そこはICE(エンジン本体)とERS系のバランスになりますから、どこに落としていくか、総合的に判断して決めていきます。



