更新日: 2020.10.29 14:24
【F1第12戦無線レビュー(1)】「じゃあ、僕たちはソフトタイヤで行こう」の提案が却下されたボッタス
3番手を走行していたフェルスタッペンが上位陣で最初にピットインする中、20周目にボッタスを抜いて先頭に立っていたハミルトンはチームメイトと同様、ミディアムタイヤでスタートしていたため、フェルスタッペンがピットインした後も快調なペースを維持していた。
25周目
ハミルトン:タイヤのフィーリングが戻ってきた。雨はどう??
するとメルセデス陣営は、第1スティントを延ばす戦略に出る。
30周目
メルセデス:このタイヤでもう少し走ろう
ハミルトン:Yep(ヤップ=わかった)
逆にボッタスは、ハミルトンほどいい状態でレースができていなかった。
33周目
ボッタス:マシンを冷やせという警告灯が点いているんだけど
38周目
メルセデス:ターン4でトラックリミッドを超えている。次やったら、警告だ
ボッタス:タイヤにバイブレーションが出ているから(マシンをコントロールするのが)難しいんだよ
これを聞いてメルセデスが動き出す。しかし、先にピットインさせたのはボッタスではなく、ハミルトンだった。ハミルトンは37周目の段階で「タイヤは問題ない」と無線していたばかりだった。
メルセデス:ボッタスに対して10.5秒あるから、ピットインしよう。
ハミルトン:タイヤはまだ大丈夫だよ
メルセデス:わかっている。でも、BOX、BOX
するとボッタス陣営も動く。
メルセデス:ルイスがいまピットインして、ハードタイヤに交換した
ボッタス:じゃ、僕たちはソフトで行こう
メルセデス:よし、ピットインしよう
しかし、直後にこう返信する。
メルセデス:タイヤはハードだ。ジェームス(・バレス/チーフレースストラテジスト)がそうアドバイスしている。
するとバレスが直接、ボッタスに無線で説明する。
バレス:バルテリ、ルイスが先にピットインしたのは、君がタイヤのバイブレーションに苦しんでいるからなんだ……。