ベッテルはまた、グロージャンの無事が確認された後に、パドックで事故の生々しい映像が流れていたことを良く思っていない。
「人はこういうものを見るのが好きなのかもしれない。そうでもなければディレクターだか関係者が何度も何度も映像を流すことはしないだろう」
「みんなクラッシュなんかが好きなんだ。でも彼らは僕たちドライバーがステアリングを握っていることを忘れているのかもしれない」
「これがショーの一部だと言うこともできるかもしれないが、それが僕が失望している理由で、あの映像を見過ぎないようにしているんだ」

ベッテル自身はレース序盤、グロージャンの事故による長いレッドフラッグ導入の前後に2回インシデントに巻き込まれたため、マシンの性能が落ちてペースを発揮できず、13位でレースを終えた。
「調子を戻すのは簡単ではなかった。でも1週間待つよりも、すぐにでも戻る方が良いのではないかと思う」
ベッテルのチームメイトのシャルル・ルクレールは10位でフィニッシュしてポイントを獲得したが、レース後に彼が一番に考えたことはやはりグロージャンの事故のことだったという。
「事故を目の当たりにし、すぐに無線で確認した。僕はとても心配していた」とルクレールは認めた。
「もちろん、僕はロマンが無事だという良い知らせを聞きたかったんだ。そしてターン9にたどり着いたが、まだ続報がなかった。僕にはまだ炎が見えていたから、本当に心配していた」
「でも幸運なことに彼は大丈夫のようだね。彼の体調がどうなのかは分からないけれど、彼がマシンから脱出できてよかった」
「すごいことだよ。あのクラッシュを見たら、彼がマシンから出てこられるのか考え難いものがある。だから安全を確保しようとしていたスタッフたちは素晴らしいことをしたね」
