投稿日: 2020.12.04 07:26
更新日: 2020.12.04 08:48
更新日: 2020.12.04 08:48
F1技術解説バーレーンGP編(1):グロージャンを救ったヘイロー。53Gの衝撃もコクピット内を守る
翻訳・まとめ 柴田久仁夫
Kunio Shibata
2020年F1第15戦バーレーンGPでのアクシデントで、ロマン・グロージャンの駆るハースは、FIAによれば時速220kmでガードレールに激突し、衝撃は最大53Gに達したという。その瞬間、マシンはガードレールの2枚の隙間を押し広げる形で突き破り、支柱によって進路を遮られて右方向に激しくスピン。モノコックとマシン後部が、真っ二つにちぎれてしまった。
それでもグロジャンの命が助かった最大の要因は、ヘイローの存在だった。2018年からの導入に際しては、見た目や効果への疑念などから、反対意見も少なくなかった。しかしこの1基15000ユーロ(約180万円)のデバイスが、ガードレールのコクピット内への侵入を防いだのは間違いない。