更新日: 2021.03.20 15:05
「チャンスがあれば表彰台を狙ってほしい」角田裕毅には印象に残るシーズンを期待/ホンダF1山本MDインタビュー(2)
──角田選手のチームメートであるガスリーも素晴らしいドライバーです。今年は予選で“何勝何敗までだったら合格ライン”といったような設定を山本さんは持っていますか。
山本MD:角田は今年ルーキーだから、シーズンを終えて五分五分だったら上出来じゃないですかね。僕はもしQ3にふたりともいったらガスリーと角田はいい勝負をすると思いますよ。
──では、レースでは何を期待していますか?
山本MD:もちろん入賞してほしいという期待はあります。バーレーンは意外とアルファタウリとの相性が悪くないじゃないですか。トロロッソ時代の2018年にはガスリーが4位になった。ああいったことも含めてバーレーンは何が起きるかわからないなと思っています。
──シリーズを通して、角田選手に求めるものは何ですか。ランキング順位なのか、シーズンの最高位なのか……。
山本MD:過去の一流ドライバーのレースキャリアを振り返ってみても、ファーストシーズンは記憶に残るシーズンを終えていると思います。そのためには、ポイントもある程度稼がないといけない。まずは入賞。そして、チャンスがあったら、表彰台を狙ってほしいなと思っています。
──ホンダは今年限りでF1活動を終了します。ホンダの育成システムは今後どうなっていくのでしょうか。
山本MD:それはこれまで通り、いいドライバーがいればレッドブルと話をしていくだろうし、継続していきます。このプログラムを作ったベースにはレッドブルから一緒にやろうと言われたことがありますし、ホンダがF1活動を終了してもレッドブルのジュニアチームとのコラボはやっていきましょうとお互い言っています。モビリティランドがSRS(鈴鹿レーシングスクール)をやってくれているのも含めて、子供たちに夢を持ち続けてほしい。日本のスーパーフォーミュラの15号車がレッドブルカラーで走っているのも、日本から世界へ羽ばたこうとする気持ちを大事にしてもらうためですから。
──2008年に撤退したときとは、そういったところも違うわけですね。
山本MD:今年は岩佐歩夢くんがFIA-F3に出ます。彼も非常に楽しみな選手です。