更新日: 2021.03.26 19:45
開幕に向け準備万端。角田裕毅「知らない世界での自分との出会いが楽しみ」/F1バーレーンGP直前インタビュー
──明日(金曜日)からのフリー走行で、やることはまだまだたくさんありますか?
角田:そうですね。フリー走行では、僕自身はとにかくクルマに慣れることに集中するつもりです。それでいつものリズムが取り戻せるようにする。テストメニューもいくつかありますが、それほど多くはないです。大部分はテストで消化しましたから。あとはその見直しと、改善を目指した新パーツの効果の確認ですね。
──チームメイトのピエール・ガスリーとドライビングスタイルを比べた場合、去年のダニール・クビアトほど極端な違いはないとチームの人から聞いたのですが、角田選手自身はそのような印象ですか。テスト中は、データのやりとりをしましたか?
角田:テストは午前と午後に担当が分かれていて、路面コンディションもずいぶん違ってたので、直接のデータ比較はなかったですね。ドライビングスタイルが似てるというのは、初めて聞きました。僕の場合は今のクルマが曲がりにくいので、安定方向のドライビングにならざるを得ない。そのなかでタイヤをできるだけ保たせつつ、限界を探っている感じです。
ガスリーからは、特に風の使い方を学びましたね。F1マシンは風による挙動変化が敏感で、ダウンフォースがしっかりかかるターン11が象徴的だったのですが、進入が向かい風で、立ち上がりは追い風のことが多かったんです。立ち上がりのトラクションをかける際に追い風だと、後ろが滑りやすくなる。それでコーナー進入も追い風だろうと、つい錯覚してしまう。だからどうしても、慎重なターンインになりがちでした。それをガスリーはしっかり見極めて、風向きに合わせた走り方をしていましたね。
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──角田選手としては今のクルマだとフロントがダルすぎるというか、もっとしっかりフロントが入っていく方が好みなんですね。
角田:そうですね。前がシャープに動いて、後ろは軽い方が好きです。でもアンダーも決して嫌いではない。アンダーでもオーバーでも走れるドライバーになりたいですし。ですからアンダーでも、そこまで問題は感じないです。
──テストでのDRSの一件を、改めて話してください。
角田:僕も別にわざと早くDRSを開けようと思っていたわけじゃない。そうしたところでテストの意味はないですしね。そもそも2日目までは、DRSボタンを押しても開かないようになっていた。ところが最終日だけは、どの区間でも押すと開くようになってた。ああ、本番に向けてのテストなんだろうな、と。0.25秒ぐらいは、速くなっていたかもしれないですね。最後は少しラップタイムを意識しましたけど、でもあくまでテストですから。
──今週末、誰とレースをするのを楽しみにしていますか。
角田:特に誰、というのはないですね。自分がどんな走りをするか、どこまでいけるかしか考えてないです。とにかくF1でのレース経験は皆無ですしね。知らない世界での自分との出会いが楽しみです。
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