更新日: 2021.04.07 08:04
ホンダF1本橋CEが語る角田裕毅のデビュー戦「複雑極まりない操作に難なく対応。表彰台を期待できる体制での飛躍を願う」
また角田はチームとうまくコミュニケーションをとる能力についても優れていると、本橋チーフエンジニアは感じている。
「F1ドライバーに速さが求められることは当然ですが、それ以外にも、自分の走行スタイルにマシンを合わせるため、『エンジニアとメカニックにマシンをセットアップしてもらう能力』というものが必要です。そのため、自分の要望を伝えるコミュニケーション能力に加え、周りを巻き込み、自分の味方につける能力が求められるのですが、角田選手はイタリア人中心のチームの中でも、そういったことがしっかりとできている印象です」
「ちょっとしたことですが、セッションがすべて終わった後に一人ひとり『ありがとう』と伝えたり、サーキット入りした際にも会ったみんなにきちんと挨拶したりといった姿勢が、多くの味方を作ることに繋がっているようにも感じます」
「この1年を今後さらに彼がトップドライバーになっていくための飛躍の年にしてほしいと願わずにはいられませんし、私たちも彼が世界を驚かす姿を間近に見られたら、こんなにうれしいことはありません」
「ただ、実際にはルーキーなのでまずは地に足をつけてF1に適応していくことから始まると思います。素晴らしい開幕戦を戦ってくれただけに、周囲の注目度や期待も上がっているように思いますが、ここからも気負わず、これまでどおりの角田選手らしいアグレッシブな走りを見せてほしいと思っています。また、PUからパワーを引き出すために、ホンダとしても最大限のサポートをしていきます」
本橋チーフエンジニアは、アルファタウリ・ホンダのパフォーマンスについても開幕戦で大きな手応えを得たということで、2021年シーズンには表彰台を獲得できるチャンスがあるかもしれないという期待を持ったということだ。
「私が担当するアルファタウリについてもレッドブルと同じく、うれしさ半分、悔しさ半分という開幕戦でした。2台ともに週末を通して速さを見せていたことを考えると、角田選手の9位入賞のみという結果はチームとしてはやや寂しいですが、マシンとしてもチームとしても力があるという手応えを得られたので、今シーズンに向けてはポジティブです。どこかで表彰台を獲得できるのではないかと今から楽しみにしています」
本橋チーフエンジニアのコラム「Behind the Scenes of Honda F1 2021 -ピット裏から見る景色- Vol.03」は以下で読むことができる。
#F1jp Honda F1のメンバーによるコラム「Behind the Scenes -ピット裏から見る景色 」??
前回に引き続き、本橋チーフエンジニアが登場??Scuderia AlphaTauri Hondaで仕事を共にする角田裕毅選手 @yukitsunoda07 のことを中心に、想いを綴ってくれました。#PoweredbyHonda https://t.co/nxUtNdjk2h
— HondaモータースポーツLive (@HondaJP_Live) April 5, 2021
?? @yukitsunoda07 became the first Japanese driver to score points on debut!
And here's how he did it – sit back, relax and enjoy ??#BahrainGP ???? #F1 @AlphaTauriF1 pic.twitter.com/0PZ2D6wVRM
— Formula 1 (@F1) March 30, 2021