投稿日: 2016.12.04 10:00
更新日: 2016.12.04 18:38
更新日: 2016.12.04 18:38
今宮純によるF1アブダビGPドライバー採点&短評:一世一代の仕掛けを成功させた去りゆく王者
Text:Jun Imamiya
☆☆☆ ダニエル・リカルド
フェルスタッペンと分けた2ストップ戦略によって5位入賞、今年21レース完走率100%。入賞できなかったのは第4戦ロシアGPのみ、メルセデス二人に次ぐランク3位に“殊勲賞”を。最速ラップ4回はハミルトン3回を上回る。速さプラス安定感、6年目の進化。
☆☆☆ ジェンソン・バトン
「おつかれさま」――323戦バリチェロ、307戦ミハエル・シューマッハに続く305戦バトン。ラストランはなかなかうまくいかないもの、一時7位まで上がりさあこれから、というところでサスペンション破損。17年キャリアに敬意をこめ、最後に三ツ星をプレゼント。
☆☆☆ フェルナンド・アロンソ
50周目に最速ラップ2位をマーク。これはイタリアGPの最速樹立狙い(SSニュータイヤで一発)とは意味が違う。ウイリアムズ・メルセデスのマッサを追い終盤に出し切った。ホンダPUの燃費、ERS特性など、昨年からの進歩の証しだ。メルセデスPUユーザーと最後に接戦10位、アロンソの“檄”をマクラーレンもホンダも17年につなげなければ。
☆☆☆ ルイス・ハミルトン
ここではあくまでこのレースに絞って採点。金曜から完璧なリズム、ブレーキロックも少なく、コーナーワークでも最速ラインを完璧にトレース。個人的には“16年ベスト・ハミルトン”と感じていた。しかし大独走で勝ってもタイトル勝負は負けになる。“黒い戦略”に出たのも彼の性格からして、分からなくはない。故意にゆっくり走り何かを待った「元チャンピオン」、チームからの批判など覚悟のうえの行動だったのだろう。