更新日: 2021.06.21 16:22
ホンダF1田辺TDレース後会見:レッドブル・ホンダのチームワークで逆転勝利「2台体制がきっちり機能している」
──毎レース、非常に緊迫した展開のなかで、観ているファンの心をいっそう掴みながらホンダが勝ち続けています。そのあたりはどう感じていますか。
田辺TD:非常にエキサイティングなレース展開のなかで勝ちました。そんな状況をみなさんが楽しんでいる分、現場の我々には反対のプレッシャーが掛かっていますね(苦笑)。
たとえば今日のレースで言えば、戦略を2ストップに切り替えたことが大きな勝因でしたが、それを決断し実行したエンジニアにしてみれば、成功するか失敗するかは最後まで分からなかった。その緊張感は、思いの強さと同じくらい、もの凄いものがあったと思います。
──第2期当時も、そのようなプレッシャーは同じでしたか?
田辺TD:当時は勝って当たり前という雰囲気でしたが、そこは今と同じでした。毎レース勝ちにいくぞという思いと同時に、自分たちのミスでレースを台無しにするわけにはいかないというプレッシャー、それを感じているのは同じです。
ただ、今は追いつけ追い越せの状況でやっているという意味では、第2期の初期と似ています。気持ち的には、ここまでよく来たなという思いと、まだまだやれるところをやり尽くさないといけない、という発展途上の思いが混在してる感じでしょうか。
──レッドブル・ホンダのふたりが表彰台に上がった意味は、どう捉えていますか?
田辺TD:今まではずっと、マックスの1本足打法でやってきました。今季はそれにペレスが加入し、徐々に結果を出してきました。アゼルバイジャンでのマックス脱落後の優勝に続いて、今回もメルセデス2台に対して壁を作り、彼らに自由な作戦を採らせませんでした。2台体制がきっちりと機能していると思います。ですので、この先も選手権争いを有利に進めるうえで、今日のようなレース展開ができればと思っています。
──次戦以降の見通しはいかがでしょうか?
田辺TD:次戦のオーストリアは2019年にレッドブル・ホンダが初優勝を遂げた思い出深いレースですが、同じサーキットでの2連戦なだけに、いつも以上に緻密な準備が必要かと思います。
──この1カ月で、マシンパッケージはかなり底上げできている印象ですか?
田辺TD:毎レース、車体は新パーツを投入して進化を遂げています。パワーユニット側も使い方のセッティングを進めてきました。そんな日々の開発が、向上に結びついているという実感はありますね。