メルセデスAMG勢はノリスに抑え込まれるかたちとなり、フェルスタッペンはファステストラップ連発で1周0.5秒ずつ後続を引き離していく。ガスリーのペースも遅く、後続は11番手ルクレールまでトレイン状態で続く。
ソフトタイヤスタートの角田は12周目にピットインしてハードタイヤに交換。翌13周目にはガスリーもピットインしてハードに交換し、3.7秒を要したが角田の前で戻る。14周目には後方のストロールもピットインし角田の2秒後方で戻り順位の変動は無し。ソフトスタート勢のなかではベッテルだけが長く引っ張る。17周目にはリカルドがターン4でベッテルを抜いて5番手に上がり、ベッテルは17周目にピットインしハードタイヤに履き替える。
この時点でガスリーは14番手、角田15番手、ベッテル16番手、ストロールはミック・シューマッハー(ハース)の後方18番手。しかし角田はピットイン時にピットエントリーの白線を越えてしまい、5秒加算ペナルティを科されてしまう。ガスリーはジョビナッツィ、ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)らを抜いていくが、角田はなかなかジョビナッツィを抜けずに苦戦を強いられる。

20周目のターン3でハミルトンは立ち上がり重視のラインを取り、ターン4でインに飛び込んでノリスをパスして2番手へ浮上。これと時を同じくして4周目のペレスを押し出したインシデントに対してノリスには5秒加算ペナルティが科された。
29周目にリカルドがピットインしハードに履き替えてガスリーの後方、ラティフィの前でコースに復帰する。同じ29周目にジョビナッツィがピットインし、前がクリアになった角田はラティフィに襲いかかる。
30周目に3番手ノリスがピットインしここで5秒加算ペナルティを消化するため、ボッタスも同一周回でピットインしてノリスの前に出た。31周目にはハミルトン、32周目にはフェルスタッペンもピットインしてハードタイヤに交換し、それぞれ順位を守って1ストップで最後まで走り切る戦略に。ペレスも32周目にピットインし、その前にいたルクレールは34周目まで引っ張ってペレスにアンダーカットを許したものの、2台ともに角田の前を確保した。
ピットストップを済ませハードタイヤに履き替えたラッセルは38周目のターン3でストロールをパス。ペレスは40周目のターン4でルクレールのインに飛び込んで前に出るが、両者は僅かに接触しルクレールを押し出すかたちとなる。これに対してペレスは5秒加算ペナルティが科されてしまう。ルクレールは46周目のターン6でペレスのアウトに並びかけるが、再び押し出される。

6番手ガスリーの後方には15周以上フレッシュなタイヤを履いているリカルド、ペレス、ルクレールが追い着いてきてトレイン状態になる。これでガスリーは45周目にピットインしてハードに交換した。
ハミルトンは縁石で左リヤの空力にダメージを負い、ペースが上がらない。これを受けて後方のボッタスにはハミルトンに仕掛けないよう指示が出されるが、ハミルトンがタイヤを最後まで保たせることができないと判断しボッタスには自由に戦うことが許される。ボッタスの後方には4番手ノリスが迫り、まずは52周目のターン3出口でメルセデスAMG勢が順位を入れ換え。そして53周目のターン6でノリスがハミルトンのインに飛び込んで3番手に上がる。ハミルトンはここでピットインしハードタイヤに履き替えて前を追いかける。