──封印してあるユニットに関しては、具体的にどんな検査をして、どの程度大丈夫な感触を得ているのでしょうか。50-50という感じなのか、あるいは90%大丈夫と確信しているのでしょうか。
田辺TD:事故のパワーユニットは正確にはさくらとミルトンキーンズ両方で(確認を)行いました。ICE系はさくらに送り、バッテリーや電装パーツはミルトンキーンズで検査をしました。具体的には外観チェック、変えられる部品は念のためすべて新品に交換しています。
実際に回してみないとわからないというのは事実ですが、封印部分に関してはファイバースコープで入念に内部を見ています。それはクラッシュ後もエンジンが回っていましたので、そのときのデータやオイル分析などで、今のところ判断しています。
金曜日のフリー走行で実際に走らせ、高電圧をかけた状態、高回転で回した状態で判断します。ダメージのない状態で戻ってきていますので、50-50よりは高い確率で大丈夫だろうと思っています。
もちろん、あれだけ精密な機械ですし、すべてを分解してチェックしたわけではありません。なので今回は大丈夫でも、使い続けるうちにボディブローのようにダメージが出てくる可能性は残っています。しかし今はレギュレーションの制約上、これ以上は読みきれません。
──実際にパワーユニットを回すのは今日からですか?
田辺TD:はい。通常のファイアリングチェックです。オイルや水を回して、あとはERSなど、基本的な点検をします。

