更新日: 2021.08.16 15:50
【F1特集:2022年ドライバー契約状況】角田、ライコネンの動向は? 海外ジャーナリストに聞く10チームの現状と噂
【アルファタウリ】
■トスト代表は角田残留を希望も決定権はなし
チーム代表フランツ・トストは、2021年のドライバー計画について、こう述べている。
「最終的に決定するのは(オーナーの)ディートリッヒ・マテシッツとヘルムート・マルコだ。だが、私としては、ピエール・ガスリーと角田裕毅をキープしたい」
「ピエールは毎週末、その価値を証明しているし、角田には大きなポテンシャルがある。確かに角田は少し落ち着く必要があるが、私が昔からこう考えている。『ドライバーについて判断を下すには3年が必要だ』とね」
「もうひとつ、次のことも心にとめておくべきだ。速さのあるドライバーに安定したパフォーマンスを発揮するよう教えることはできるが、安定感のあるドライバーに速く走る方法を教えることはできないのだ」
マルコ博士によると、ガスリーはレッドブルと長期契約を結んでいるという(おそらく2024年末まで)。一方、角田が残るには、ハンガリーで見せたような堅実なレースを続けていく必要がある。
【アストンマーティン】
■チームの成長のためベッテルは必要な存在
ランス・ストロールはチームオーナーの息子なので、シートは無条件で確保。セバスチャン・ベッテルはオプションを行使し、残留する見込みだ。アストンマーティンのチーム代表オットマー・サフナウアーは、こう発言している。
「我々は、タイトル争いができる常勝チームを作り上げていく手助けをしてもらうため、セバスチャンと2、3年は仕事をすることを、最初から計画していた」
【ウイリアムズ】
■ペイドライバーは必要なしと代表
ニコラス・ラティフィは残留を望んでいる。ただ、チーム代表ヨースト・カピートは「チームの経済状態は健全なので、もはやペイドライバーを必要とはしない」と話しており、金銭的条件だけで残ることはできないのかもしれない。
ジョージ・ラッセルについては、カピートは、チームにとどまってほしいとは思うがそれは彼が決められることではないと述べている。さまざまな情報から推測すると、ラッセルは来年メルセデスに移籍する可能性が高いだろう。その場合、2013年から2016年にウイリアムズに所属していたボッタスが復帰するかもしれない。
【アルファロメオ】
■ライコネンは今年限りで引退か
2007年F1チャンピオンのキミ・ライコネンは、彼が望みさえすれば、F1キャリアを続けることができる。チーム代表フレデリック・バスールは“アイスマン”がPR面でも大きな価値を持っていることをよく知っているからだ。だが、ライコネンの取材を続けている立場で言うと、彼は2021年末で引退するのではないかという印象を受ける。
フェラーリはアルファロメオに育成ドライバーのためのシートを確保する権利をもはや有していないが、フェラーリ傘下のドライバーが走る見込みがないわけではない。アントニオ・ジョビナッツィの将来が安泰とはいえない一方で、カラム・アイロットかロバート・シュワルツマンをバスールが引き受ける可能性は十分ある。
また、ボッタスのマネジメントチームが現在アルファロメオと交渉しているのも有名な話だ。
【ハース】
■ルーキーふたりは“当然”残留へ
チーム代表ギュンター・シュタイナーは、こう断言する。「2022年にもミック・シューマッハーとニキータ・マゼピンを乗せるつもりだ。そうでなければ、今年彼らの教育をしている意味がない」