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投稿日: 2021.09.02 19:32
更新日: 2021.09.02 19:33

【F1第12戦無線レビュー】「セーフティカーに近づくだけで何も見えない」先頭のフェルスタッペンも視界不良を主張


F1 | 【F1第12戦無線レビュー】「セーフティカーに近づくだけで何も見えない」先頭のフェルスタッペンも視界不良を主張

 午後3時25分、セーフティカー先導のフォーメーションラップが25分遅れで始まった。しかしレースができる状況でないことは、誰の目にも明らかだった。

ハミルトン:前が全然見えないよ

 ウエット路面では絶対的に有利なはずのポールシッターのフェルスタッペンでさえ、視界が確保できない。

フェルスタッペン:セーフティカーに近づくだけで、何も見えなくなる

悪天候による3時間の中断を挟み、3周目に終了。フェルスタッペンが優勝、2位ラッセルが初表彰台【決勝レポート/F1第12戦】
25分のディレイの末、セーフティカー先導でフォーメーションラップが始まった

 前日の予選でクラッシュを喫したとはいえ、Q1、Q2で圧巻のトップタイムを叩き出したランド・ノリス(マクラーレン)にとっても、この状況は限度を超えていた。

ノリス:前を走ってるはずの車が、全然見えない。おまけに完全にアクアプレーニング(状態)だし

 前を走るF1マシンがフェルスタッペン1台だけのはずのジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)も、「最悪だ」と訴える。

ラッセル:オールージュから先が、ターン5まで全然見えないんだ。すぐ前のはずのフェルスタッペンのテールランプさえ見えないよ

リカルド:最悪なのはストレートで何も見えないことだ

ダニエル・リカルド(マクラーレン)
2021年F1第12戦ベルギーGP ダニエル・リカルド(マクラーレン)

 リカルドのいう通り、もしストレートを全開走行中にスローダウンしている先行車が目の前に現れたら、その時はすでに手遅れだ。それでもポールシッターのフェルスタッペンは、「今ならレースできる」と叫んだ。しかしその主張が現実的でないのは明らかで、約15分後には赤旗中断となった。

 気温12度、冷たい雨の降りしきるなか、少なからぬ観客がサーキットから去って行った。それでも大部分の人々は延々3時間近く待ち、現地時間午後6時17分にレースが再びSC先導で始まった。しかし依然として、まともに走れる状況ではない。
 
ラッセル:時速180kmを超えると、水しぶきで何も見えなくなる

フェルスタッペン:コンディションは確実に3時半より悪くなってるね

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2021年F1第12戦ベルギーGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

 3時間前にレースを敢行すべきだったという主張だった。そしてリカルドは、口調自体は冷静なものながら、「もうたくさんだ」と繰り返した。
 
リカルド:とても無理だよ。走行ラインが全然残らない。いったん見えても、すぐに消えてしまう。それぐらいの雨なんだ。確実にアクアプレーニングレベルだよ

 リカルドのコメントがとどめになったかのように、SC先導のレースは3周目に赤旗となり、今年のベルギーGPは終了した。


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