コース上での追い抜きは難しく、各車が前走車のペースに付き合わされるような展開が続く。
タイヤが厳しくなったハミルトンは20周目にピットに飛び込み、ミディアムタイヤに交換する。これを見て首位フェルスタッペンも翌21周目にピットインし、同じくミディアムに交換する。フェルスタッペンは2.4秒前でコースに戻り、ハミルトンは1.8秒差まで縮める。
24周目に4番手ガスリーがピットインしミディアムに交換する。
首位ボッタスのタイヤが限界値に近付くが、メルセデスAMGはボッタスをステイアウトさせてフェルスタッペンの前を塞ぐ戦略に出る。フェルスタッペンはボッタスの2秒後方を走っている段階からペースが落ち、ハミルトンがじわじわと差を縮める。ボッタスはフェルスタッペンに追い着かれてからも前に居座り、フェルスタッペンのタイヤを使わせる。
31周目のメインストレートでフェルスタッペンはボッタスを抜いて首位へ。すかさずハミルトンも追い着いてターン2で前に出る。ボッタスはこの周にピットインしてミディアムに交換。

30周目にリカルド、31周目にサインツ、オコン、角田、アロンソは33周目にピットイン。ハードのサインツ以外はミディアムに交換し、ラッセルはピットレーン速度違反で5秒加算ペナルティを科され、ジョビナッツィはパンクで後退する。
34周目にはルクレールもピットインしてハードタイヤに交換し、これで各車がピットストップを終える。順位は首位フェルスタッペン、2番手ハミルトンが1.5秒後方、3番手ボッタスは24秒後方。4番手ガスリーは48秒、5番手ルクレールはそこから10秒、6番手サインツが8秒、そしてミディアムタイヤのままステイアウトするノリスが7番手に留まりペレスを抑え込む。

38周目からフェルスタッペンはペースを上げてハミルトンとのギャップを2.5秒に広げる。これを見たメルセデスAMG勢は39周目にハミルトンをピットインさせてQ1で履いた中古のミディアムタイヤに交換するが、トラフィックのなかに戻ってしまう。フェルスタッペンはハイペースを維持して翌40周目にピットインするとハードタイヤに交換し、ハミルトンの3秒前方に戻る。
42周目にノリスがついにピットインしてハードに履き替え、僚友リカルドの後方、ラッセルの直前11番手でコースに戻る。リカルドはノリスを先行させ、後方から来るペレスを抑え込む役割を担う。
48周目にはペレスがソフトタイヤに交換し、ラッセルの後方12番手に後退するもターン11でパスし、55周目にはリカルドをターン1で抜いてポイント圏内に上がる。角田は一度モード変更によって収まっていたパワー低下の問題が再発し、ピットに戻ってリタイアとなった。
