更新日: 2021.09.09 10:54
【F1第13戦無線レビュー(1)】ペレス、タイヤを傷めロングスティント断念「振動が大きすぎる。ピットインだ」
いつもは上位を走るランド・ノリス(マクラーレン)も、ポイント圏外の13番手で我慢の展開だ。エンジニアのウィル・ジョゼフが「プランB」を強調する。ミディアムスタートのノリスは、最初のスティントをできるだけ引っ張る戦略だった。
ジョゼフ:依然としてプランBに変わりはない。今は我慢の時だ。必ずチャンスは来るぞ
11周目、ハミルトンがややペースを上げ、フェルスタッペンとの差は3秒以内に縮まった。フェルスタッペンの担当エンジニア、ジャンピエロ・ランビアーゼがすかさず反応する。
ランビアーゼ:ハミルトンは2ストップで行くようだ
20周目前後、ハミルトンは無線がうまく聴こえないようだ。
ピーター・ボニントン:ダッシュ、ポジション6だ
ハミルトン:繰り返してくれ!
その数周後にも、同じようなやりとりが。
ボノ:フェルスタッペンとのギャップは、3秒7だ
ハミルトン:繰り返してくれ。聞こえないよ!
フリー走行で赤旗中断が続いたために、誰もロングランをまともに行えていない。タイヤのタレは、予想以上に大きいようだった。
ルース:バランスはどうだ?
アロンソ:リヤがきついね。コーナー出口でオーバーが出始めている
ハミルトンの無線トラブルは、その後改善されたようだ。20周目にピットインし、新品ミディアムに交換。2回ストップは確定だ。
ボノ:いい仕事をしている。予定通りだ
一方バルテリ・ボッタス(メルセデス)は「振動が出てきた」と訴え始めたが、ステイアウトしてフェルスタッペンの前を塞ぐために、当分ピットインさせてくれそうにない。
ボッタス:だいぶタイヤは落ちてきたけど、あと数周は行けそうだよ
この時点ではあくまでチームプレイに徹していたボッタス。しかしレース後半、思わぬ波乱の展開となる。
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(2)に続く