ハミルトンの猛攻を必死にしのぐノリス。しかしそのために、どんどんタイヤが厳しくなっていた。
ノリス:これをやるのに、タイヤを使っちゃってるんだよね
ジョゼフ:ハミルトンは長いスティントで行くはずだ。僕らはあくまで、プランAで行こう。ただし目標ラップはプランBだ

この場合のプランAは、第1スティントをできるだけ伸ばすということか。リカルドも同じ作戦で行くようだった。
リカルド:プランAで行こう。その方がいい
スタラード:了解した
序盤17周目前後、首位リカルドとフェルスタッペンの差は、ずっと1秒前後だ。抜けないことに苛立つフェルスタッペンを、ランビアーゼが励ます。しかしフェルスタッペンは、珍しく弱気だ。
フェルスタッペン:リヤが滑り始めている
ランビアーゼ:リカルドもそう言ってるぞ
ランビアーゼ:モード7で行こう
フェルスタッペン:いや、もっと低いモードで行こう。オーバーテイクボタンを押しても効かなかったし
一方ボッタスは22周目にはランス・ストロール(アストンマーティン)を抜いて、8番手まで順位を上げた。そして24周目、リカルドがピットに向かった。すぐ前でコース復帰するだろうことを、ボッタスは伝えられた。
リカルド・ムスコーニ(→ボッタス):リカルドがピットインした。フェルスタッペンはステイアウトだ。ピット出口でかなり接近するはずだ

これでつかの間の首位に立ったフェルスタッペンに、ランビアーゼが檄を飛ばす。
ランビアーゼ:よし、やっつけよう。プレッシャーをかけていけ。マクラーレンはすごいピットインだったからな
フェルスタッペン:わかった。でもタイヤがXXX
23周目にはフェルスタッペンもピットイン。しかし右前輪の交換に手間取り、11秒1もかかってしまう。「なんてことだ!」とうめくフェルスタッペン。

そしてコース復帰直後、ターン1でハミルトンと競り合った末に接触。2台は絡み合ったままコースオフし、リタイアを喫した。
フェルスタッペン:スペースを空けてくれなかった
ハミルトン:あいつが押し出した
ハミルトンはコクピットから降りようとしない。
ボノ:ルイス、スイッチオフだ

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(2)に続く