──表彰台でのマックス・フェルスタッペンはまるで勝ったような喜びようでした。田辺TDにとっても予想以上の好結果でしたか?
田辺TD:はい。ドライ路面での初日のメルセデスとは大きなパフォーマンス差がありました。さらに中団グループも今季は非常に速くなっています。ソチは直線が長いとはいえ、オーバーテイクは決して簡単ではありません。そんな状況で『フェルスタッペンは最後尾からどこまで(ポジションを)上げられるだろうか』というのがレース前の心境でした。それが2位まで上がれたのは、いろいろな困難を乗り越え、チームとドライバーがきっちり機能したのだと思います。想定外の大雨も自分たちの有利な方向に取り込みました。非常にいいレースだったと思います。
──バルテリ・ボッタス(メルセデス)はレース前にパワーユニットを交換してグリッドが下がり、フェルスタッペンの前でスタートすることになりました。それについては、追い上げるのに大変になりそうだという思いでしたか? あるいはその話をチームとしましたか?
田辺TD:もし後方でフェルスタッペンが抑えられたままになってしまうと、その後の展開は不利になるだろう。そんな話はスタート前にしましたね。
──そのボッタスはパワーユニット交換に関して、「モンツァ(イタリアGP)でのエンジンが終わったから」と言っていました。メルセデスが昨年までと違ってパワーユニットのやりくりに苦労している状況をどう見ていますか?
田辺TD:「エンジンが終わった」というのが正確にどういう意味かは不明ですが、『もう使えない』という意味だとしたら、今回新たに追加したのはドライバーの助けになると同時に、それでドライバーがペナルティを受けるのはエンジンメーカーとしては申し訳ないですね。交換の理由は不明ですし、ハミルトンも同じ理由で交換するのか、それも分かりませんので、なんとも言えません。


