──角田選手の方は、序盤にハミルトンを8周ほど抑えました。あそこでタイヤを使いすぎたのが、スピンに繋がったのでしょうか?
本橋CE:タイヤマネージメントの面で、ドライの走行ラインをうまく走らせるか、その辺りが少し足りなかったかもしれません。
──特にターン8は乾き方が著しくて、そこでついプッシュするとタイヤがすぐにダメになったようですね。
本橋CE:はい。ふたりともそうで、ターン8はいたわって走ろうと指示されていました。ただラップタイムに大きく響く箇所でもあり、その兼ね合いが2台で若干違っていた。それがふたりのラップタイム差であったり、後々のタイヤのダメージに繋がったのかなという気はします。

──新品のインターミディエイトタイヤに履き替えたあと、特に角田選手はグレイニングによるタイムの落ちが著しく、しかも何周も続きました。ガスリーは、その影響が比較的少なかった印象です。
本橋CE:他のチームも第2スティントのタイヤには苦しんでいましたね。角田くんは最初のセットでもけっこう苦しんでいて、いろんな対処をしていた。2セット目はそれとはまた違う感触で、それでよけいタイヤを痛めたのかもしれません。ただ後半はだいぶ戻ってきて、マシンバランスもよかったですね。
──ハミルトンを抑えた周回は、特に無理してブロックしている感じではなく、しっかりラインを抑えてる印象でした。
本橋CE:その通りだと思います。スタート後10周ぐらいは、クルマ的にもいい状態を保てていました。なのでことさらブロックするというより、自分の走りをしていましたね。そこからはタイヤの影響もあって、ペースが落ちていった。でも序盤は自分の走りをしたことが、結果的にハミルトンを抑えることにつながったと思います。

