更新日: 2021.10.15 13:45
メルセデスF1がハミルトンのレースを分析「タイヤ無交換も可能だったが、7位か8位に落ちていただろう」
ピットストップを終えたハミルトンが、前を行くペレスとシャルル・ルクレールを追うことができなかった理由として、新品インターミディエイトに履き替えたアウトラップでプッシュした後、グレイニングが発生し、ペースが急激に落ちたと、アリソンは説明した。
「完全に新しい状態のタイヤで走った最初のラップで、ルイスは前のルクレールに1周3.5秒も速いタイムで追いついていった。だが、その後、大幅にタイムが落ちてしまい、ルクレールは遠ざかっていった。そしてルイスはフレッシュタイヤで前を追うどころか、しばらくの間は、後方の(ピエール・)ガスリーや(ランド・)ノリスからプレッシャーをかけられる事態となった」
「タイヤがこのような挙動を起こした原因は、グレイニングである」
アリソンは、ハミルトンはタイヤを交換せずに走り切ること自体はできたと述べている。しかしペースは大幅に低下し、より悪い結果になったとの分析結果を明かした。
「結果的に我々はステイアウトし、劣化しつつあるタイヤで9周を走った。最終的にルイスをピットに呼び戻したのは、予測のために使用しているラップタイムチャートから、そのまま走り切った場合、よくない結果になるという結果を得たからだ」
「そのころにはペースが落ちており、その時走っていたポジションを維持できないものと思われた。タイヤのデグラデーションが進みつつあったことから、7位か8位まで落ちてしまうと考えていた」
「(走り続けていたら)ペースが非常に遅くなったことだろう。周回を重ねて、タイヤのラバーがすり減っていた。終盤には路面が乾き始めてはいたが、完全に乾いた状態にはならなかった。それで摩耗が加速していった。ルイスのラップタイムは1周1周落ち込んできていた。レースの最後まで走り切ることはできただろうが、そのころにはペースはかなり悲惨なものになっていただろう」