Text:Adam Cooper<br> Translation:F1 Sokuho

──2019年は開発面においてホンダはトップチームのレッドブルを重視するようになりました。それでもトロロッソはポイントを獲得し、好結果を挙げていました。ドイツGPで3位、ブラジルGPでは2位を獲得しましたね。

「この数年、我々のチームは技術面で大きく進歩してきた。新しいエンジニアも何人か雇い入れている。かなり改善したと考えている。エアロ部門も設計部門も優れているし、ビークルパフォーマンスの担当者も非常に良い仕事をしている。レースエンジニアもそうだ。こういった要素がすべて揃った結果、競争力の高いマシンを作り出すことができた。もちろん、RBTとの緊密な協力関係も助けになっている。また、ホンダが大きく前進したことは、我々全員にとってプラスに働いている」

──そしてアルファタウリとなった2020年、イタリアGPで優勝し、また一段、上へと踏み出しました。フェラーリのホームでホンダに勝利をもたらしたのです。そんな夢のような出来事が起こるなんて、誰も想像していなかったでしょうね。

「もちろん、チーム全体にとって、ドライバーにとって、非常に感動的な出来事だった。ホンダにとってもそうだ。私はホンダに対して常に『レッドブル・レーシングはあなた方と一緒に優勝しますよ』と言い続けていた。彼らは『なぜあなたたちとではないんですか』と言い、私は『レッドブル・レーシングほど優れたインフラがないですから』と答えた。ところが私たちも優勝することができたんだ。そのとき、社長から『あなた方も優勝できましたね!』というメッセージをもらった。素晴らしい出来事だった。全員にとって喜ぶべきことだった」

──あなたはファクトリーに行って、彼らならやれると判断し、ここまで4年間一緒に仕事をしてきました。あらためてホンダのスタッフについてお聞かせください。

「昔から彼らを知っているが、非常に優秀だ。知識も、情熱も、資金力もある。F1で成功するために必要な要素をすべて持ち合わせている。ホンダはレーシングスピリットを持つ企業だ。だからこそ彼らは成功を収めているんだ」

2020年イタリアGPでガスリーが優勝し、トストは「ホンダの協力と力強いパワーユニットのおかげ」と感謝を語った。
2020年イタリアGPでガスリーが優勝し、トストは「ホンダの協力と力強いパワーユニットのおかげ」と感謝を語った。
約束3:日本人ドライバーをF1に連れてくる/トストは当時、将来的にという約束だった。だが2020年のFIA-F2で角田裕毅が4勝を挙げてランキング3位となり、F1デビュー資格を得たため2021年に7年ぶり日本人F1ドライバーに。
約束3:日本人ドライバーをF1に連れてくる/トストは当時、将来的にという約束だった。だが2020年のFIA-F2で角田裕毅が4勝を挙げてランキング3位となり、F1デビュー資格を得たため2021年に7年ぶり日本人F1ドライバーに。

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発売日:2021年10月14日
定価:1300円(1182円+税)

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『Honda RA618-619H HONDA Racing Addict Vol.3』の詳細はこちら
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