取材・まとめ 柴田久仁夫

──日を追うにつれて、路面グリップはどんどん上がっていきました。それが逆にアルファタウリには厳しい状況になった?

本橋CE:そこはわからないですね。いろいろな可能性を含めて、これからデータ解析していくつもりです。

──パワーユニット的にもエンジン全開率やトラクションをかけるタイミングなども、どんどん変化していったのでしょうか?

本橋CE:はい。ただそこは適切に対処して、対応できたと思います。

角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)
2021年F1第20戦カタールGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)

──ガスリーの予選の速さは、縁石でダメージを負わなければバルテリ・ボッタス(メルセデス)をしのぐほどでした。それだけにいっそう、レースペースとの落差の大きさが目立ちました。

本橋CE:そうですね。金曜日にロングランをやっていたとはいえ、いざ蓋を開けてみると一発の速さはかなりよかったのに対し、ロングランとのギャップは本当に大きかった。ショートランとロングランの兼ね合い、そのあたりをもう一度見直す必要があるかなと思ってます。まずは何が起きたのか把握することが第一ですが。

──今シーズンは予選一発の速さに比較して、レースペースに手こずることが何度かありました。カタールもその延長と捉えるべきなのか、あるいはこの週末特有の要因があったのですか?

本橋CE:今までは確かにそういうことがあったので、そこを見越して対策を施してきたつもりだったんですね。ところがその想定以上の事態になった。ですので今までの傾向というより、ここで把握しきれていない何かがあったのかと。新たな課題と捉えています。

2021年F1第20戦カタールGP 予選Q3終盤にウイングおよびタイヤの破損に見舞われたピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
2021年F1第20戦カタールGP 予選Q3終盤にウイングおよびタイヤの破損に見舞われたピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)

──直接のライバルであるアルピーヌは、非常に安定して速かった。想定以上に好調だった印象ですか。

本橋CE:もう少しいい戦いができると思っていました。ところが実際には、同じタイヤでも倍ぐらいのラップ数を走っていたし、タイムも向こうはよかった。自分たちの分析だけでなく、彼らが何をしていたのかも詳しく知る必要があるでしょうね。レース当日のコンディションをしっかり把握して準備してきた感じですが、そこはデータで確認したいところです。

──最後の2戦は、サウジアラビアは新開催、アブダビも大幅改修で未知の要素が多い。その辺りはどんな見通しですか?

本橋CE:いや〜実際に走ってみないとわからないですね。今回のカタールも準備自体はしっかりできていたはずで、週末の過ごし方の差が結果につながったのかなという印象です。残り2戦、ここ以上に準備を重ねて臨みたいと思います。

ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
2021年F1第20戦カタールGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)
2021年F1第20戦カタールGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)

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