更新日: 2021.12.13 07:21
最終周、まさに奇跡の決着。レッドブル・ホンダのフェルスタッペンが逆転で初の王者に。角田は自己最高4位【決勝レポート/F1第22戦】
ここからは各車がタイヤをいたわりながら淡々とした走行を続ける。10周目には3番手ペレスまではそれぞれ3秒前後の間隔となり、4番手サインツは18秒後方と大きく離れた。8周目あたりからリヤタイヤに苦しみ始めたフェルスタッペンはハミルトンに着いていけず、ギャップはどんどん広がっていく。しかし後方との間にはまだピットストップに必要な23秒のギャップがなくピットインできない。
フェルスタッペンは13周目にピットインしてハードタイヤに交換。ノリスの直後に戻り、バックストレートでノリスを抜く。フェルスタッペンの乱流を浴びたルクレールはターン3でリヤが流れて飛び出してしまい、角田がこれをかわして6番手に上がるがルクレールも再び抜き返す。しかしルクレールは15周目にピットインを余儀なくされる。
これに対してハミルトンは翌14周目にピットインしてフェルスタッペンの前を抑えて5秒のギャップをキープする。一方フェルスタッペンはサインツに抑え込まれ、ターン15でコースオフするなどタイムロスを強いられる。この間にもハミルトンはファステストを連発してフェルスタッペンとのギャップを7.5秒まで広げた。
ノリスは17周目、サインツが19周目にピットインし、ミディアムのままステイアウトした角田が4番手へ浮上する。
20周目にハミルトンはステイアウトするペレスの背後に追い着くが、1本目のバックストレートで抜いたもののペレスがターン6でインに飛び込んで再逆転、ハミルトンはストレート立ち上がりで抜くがペレスはターン9で再びインに飛び込んで前に出る。ハミルトンは21周目のバックストレート1本目でようやくペレスを抜くが、このバトルの間にハミルトンとフェルスタッペンのギャップは1.7秒にまで縮まった。ペレスはこの周にピットインしてハードに履き替える。
ハミルトンは再びここからじわじわとギャップを広げていき、フェルスタッペンも必死に食らいついていく。
角田は23周目にピットインしてルクレールの後方10番手でコースに復帰。
26周目に引退レースのキミ・ライコネン(アルファロメオ)がターン6のブレーキングで挙動を乱しバリアにヒット。ブレーキが壊れたと訴えたライコネンはスロー走行でピットに戻るが、これでリタイアとなった。ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)も駆動系を壊してリタイアとなる。
30周目にボッタスがピットインしてハードに交換し、角田の前9番手でコースに戻って前のルクレールを追いかけていく。
首位ハミルトンと2番手フェルスタッペンのギャップは5秒に広がり、ボッタスは34周目のターン6でようやくルクレールのインに飛び込んでパスして8番手に上がった。