──今週末の角田選手はガスリーに対して、具体的にどの辺りで優れていたのでしょう。
本橋CE:全体的にちょっとずつ、という言い方が合っていますかね。
──初日はふたりで、違うセッティングを試していた?
本橋CE:そうですね。そのなかでガスリーの方が週末を通して、セッティングは大きく変えていました。ただそれでも角田くんの方が、各コーナーでちょっとずつ上回っていました。

──数戦前までのペース差を見ていると、ここに来て突然角田選手が速くなった印象です。本橋さんからすると、そういうことではない?
本橋CE:最終戦のコースが合っていて、うまく乗れていたということはありました。ただそれ以上に、ガスリーはセッティングが合わないという問題を抱えていた。それで、うまく乗れている角田くんとの差が広がりました。
──角田選手自身は、開幕戦当時の自信をここでようやく取り戻せたと言っていました。そこも大きいのでしょうね。
本橋CE:そう思います。週末を通してのふたりのコメントを比べても、ガスリーは問題があるからこう直そうというスタンス。それに対して角田くんは、ここがちょっと足りていない、言い換えると、セッティングの合っていないところを直すのか、パフォーマンスをさらに取りに行くための変更か。もちろんガスリーも大きく外しているわけじゃないのですが、ちょっと合っていなかったですね。
──両者の関係は、これまでは逆でした。
本橋CE:逆の傾向はありましたね。ガスリーの方が、ここでさらに取れるんじゃないと言っていて、角田くんはここがアンダーだ、じゃあどうやって直そう、みたいな。それが最終戦に来て、2022年に向けていい締め括りができましたね。


