彼の際立った洞察は、明らかにメルセデスとレッドブルの圧倒的立場を暗示している。ブラウンは、F1の大規模チームに関してふたつ目の不満を示し、F1におけるAチームとBチームの関係によって、小規模チームが「コンストラクターに対して過分な競争力を持っている」と主張した。
「今日のレギュレーションは、Bチーム/カスタマーチームを偏重している。これは純粋なコンストラクターの一団が互いに対等に戦うというF1の原則と一致していない」とブラウンは主張した。
「F1“チーム”が意味することと、スポーツの構造がないがしろにされている」
「F1は10社の本物のコンストラクターで構成される必要がある。各チームは、PU(パワーユニット)と場合によってはギヤボックスの内部構造を共有することは別として、パフォーマンスに関連するすべてのパーツの設計と製造を行わなければならない」

「現在はチーム間のビジネスモデルが多様すぎる。同じ内容の複雑なレギュレーションを各チームに適用して効果的に規制することは必要以上に複雑になり、結果として妥協することになる」
「この予算制限のある環境では、各チームがどれだけ資金を使えるかということによって大幅なパフォーマンス差が生まれる懸念を持つことなく、チームが現実的な予算内で独力でその存在を発揮できるようになるべきだ」
「一言で言えば、現状はBチームがコンストラクターに対して過分な競争力を持っており、Bチームの恩恵を受けたAチーム間の競争が激化しているということだ」
「軌道修正しなければ、この状況では選手権タイトル獲得を目指すチームはBチームを持つ必要があるということになってしまい、これは実際にはF1ではなくなってしまう」
「さらに、AチームがBチームに投票の場で圧力をかけることは、個々のチームの価値を元にした公平なスポーツの推進にふさわしくない。以前も言ったように、これらのチームは認めようとはしないだろうが、小規模チームがAチームの意図を満たすために、自チームの利益に反する投票を行うこともあるのだ」

