マゼピンは他の選手権でレースをする代替プランはないことを認めた。彼はウクライナでの紛争による制裁の影響を受けたロシアのスポーツ選手を支援するためにウラルカリが設立した基金の仕事に時間を割くことになるという。マゼピンは、『We Compete As One』基金が、「自身でコントロールできない政治的理由により、最高レベルの大会に出場することができなくなった」スポーツ選手に財政支援を提供することになると語った。
「人生をかけて、オリンピックやパラリンピック、その他のトップイベントに向けて準備をしてきたにもかかわらず、所有するパスポートによって出場禁止処分を受けて集団で罰せられることになったアスリートたちに対し、この基金は金銭的および非金銭的な援助を行う」
マゼピン自身は、ロシアの軍事攻撃について直接コメントすることを慎重に避けた。
「運命のいたずらか、僕の友人や親戚は紛争の両側に身を置いている」とマゼピンは語り、次のように続けた。
「僕はこの紛争について、今言った以上のことを公言することを望んでいない」
「僕がこの基金を設立した理由は、すべての人々が中立でいる権利があるということを大切にしたいからだ。アスリートであろうが、他の業種の人たちであろうが関係ない」

マゼピンは、ウラルカリの親会社であるウラルケムの共同経営者を務める父ドミトリーのサポートにより、「起きてしまったことは仕方がないが、世界をより良い場所にすることはできる」という姿勢をとるようになったのだという。
ウラルカリは2022年に向けてすでにハースに支払ったスポンサー料の全額返金を要求する予定で、それを基金の運営に充てると述べている。
「僕たちは十分な収入を得られる仕事を見つける努力をする。多くのアスリートたちは、チャンピオンシップのパフォーマンスに見合ったスポンサーシップを期待していたが、それはなくなってしまったからだ」とマゼピンは基金の目的について説明した。
「アスリートのキャリアは短く、最高レベルのパフォーマンスを発揮するには何年もの大きな犠牲が伴うことは誰もが知っている。最後の褒賞が奪われるのは破滅的なことであり、これらアスリートたちのその後がどうなるのか考える者は誰もいない」
「アスリートがスポーツにおける地位を主張することを望む場合は、法的支援も行う。彼らが愛するスポーツから排除された喪失感や空虚感に対処できるように、心理的なサポートをする」

マゼピンは、いずれかの時点でF1に復帰する可能性を除外しないという。
「F1は僕にとって終わったことではない。復帰のチャンスがあれば戻る準備はできている」
マゼピンは「あらゆる選択肢を用意しておくのは良いことだ」と語ったが、ハースが選択肢に含まれないのは明らかだ。「自分が求められていない場所には戻りたくない」とマゼピンは語っており、ハースのことはもはや信用していないという。
「この件について検討し、どうするか決めることにする」とマゼピンは語り、ハースの契約打ち切りの決定に対し法的に異議を申し立てるかどうかについては協議中だと付け加えた。
マゼピンはジョージ・ラッセルやバルテリ・ボッタス、カルロス・サインツ、セルジオ・ペレスといった多くのF1ドライバー仲間から応援メッセージを受け取ったと明かした。
「政治的なことは関係なく、個人的なレベルでのことだ。僕が契約を失ったことを知った彼らからの、とてもシンプルな応援メッセージだ」
「僕の後任になるドライバーが誰であれ幸運を祈っている」とマゼピンは主張した。「彼らは今のこの状況には何の関係もないからね」
ハースはバーレーンで行われる第2回目のプレシーズンテストにおいて、ミック・シューマッハーに加えて、テストドライバーのピエトロ・フィッティパルディを起用することを明らかにしている。そしてテスト前日の3月9日、ハースはマゼピンの後任としてケビン・マグヌッセンがチームに復帰することを発表した。