■マクラーレン
ランド・ノリス:評価 5/10
予選13番手/決勝15位

他チームと逆の戦略を採って、ミディアムタイヤでスタートしてみたが、結局はマシンにポイントを争う力がないことが分かり、ノリスは気落ちしたのではないだろうか。
予選では素晴らしい仕事をしたが、決勝ではミディアムタイヤでスタートしたために1周目に順位を落とし、入賞争いから遠ざかった。その後のタイヤ戦略も首を傾げるようなもので、ファーストスティントを非常に長く取った後に、ピットストップ後、ダニエル・リカルドより後ろの最後尾に落ちてしまった。
ダニエル・リカルド:評価 5/10
予選18番手/決勝14位

Covid-19に罹患した後、まだ体調が完全には回復していない状態で出場したので、やはりエネルギーが不足している様子で、多少精彩を欠いていた。
リカルドは、体調が完璧でない上に、バーレーンテストでは一度も走ることができなかった。しかしそれを考慮しても、予選Q1でノリスから0.7秒遅れというのはあまりに差が大きい。
それでも決勝では 持ち前のレースのうまさによって、ミディアムタイヤスタートによる不利を乗り越えて、後方から抜け出していった。ノリスよりピットストップのタイミングが良かったことで、最終的にはひとつ上でフィニッシュした。
■アルピーヌ
フェルナンド・アロンソ:評価 6/10
予選8番手/決勝9位

ほとんどのセッションでエステバン・オコンより速く、予選Q3にも進出した。しかし決勝では早い段階でタイヤを使いすぎたことで、チームからオコンを前に出すよう指示された。その後も上位に浮上するチャンスをつかめず、タイムペナルティを受けたオコンよりも後ろでフィニッシュした。
アロンソの計画、いわゆる“EL PLAN”は、今シーズン、あまり良いスタートを切ることができなかったが、2ポイント獲得できたのは悪くないだろう。
エステバン・オコン:評価 7/10
予選11番手/決勝7位

FP1で新パッケージのマシンが破損したため、旧仕様のサイドポッドで走らなければならなかった。その影響もあってか、予選ではQ3進出をわずか0.065秒差で逃した。
しかしレースではアロンソよりも速く、ファーストスティントではチームオーダーによりアロンソの前に出たが、サードスティントでは楽にアロンソを追い抜いた。1周目にミック・シューマッハーをスピンさせたことでタイムペナルティを受けたが、しっかり挽回。アルピーヌにとってあまり良い流れでなかった週末に、ポイントを持ち帰った。
■アルファタウリ
ピエール・ガスリー:評価 7/10
予選10番手/決勝リタイア

FP1でトップに立ってみせたのは驚きだったが、その後のプラクティスではトップ10圏外に沈み、厳しい状況であることが分かってきた。予選ではQ3に何とか進出したものの10番手。決勝スタートでふたつ順位を上げ、ポイント圏内を走っていたが、トラブルでリタイアしなければならなかった。
ケビン・マグヌッセンより早くピットインしたことで、ほんの短い間だけ彼の前を走ったものの、アルファタウリのマシンには残念ながらハースやアルファロメオと戦える力はなかった。
角田裕毅:評価 7/10
予選16番手/決勝8位

トラブルでFP3で全く走れなかったことが響いて、予選は0.024秒差でQ2進出を逃した。
決勝オープニングラップに4つポジションを上げ、バルテリ・ボッタスを長時間抑え続けた。アルファロメオより明らかに遅いマシンだったことを考えると、この防御のドライビングは素晴らしかった。
また、フェルナンド・アロンソを見事にオーバーテイク、1年前のデビュー戦を思い起こさせるシーンもあった。セーフティカー後にポイント圏外に落ちたが、ミック・シューマッハーを抜き、レッドブル勢のリタイアにより、8位でフィニッシュした。