更新日: 2022.09.19 11:50
ピアストリ問題を語るアルピーヌCEO。契約上ミスがあったと認めるも「彼はウイリアムズ行きを嫌がるべきでなかった」
アルピーヌF1チーム代表のオットマー・サフナウアーは、ピアストリの誠実さについて公然と疑問を呈しており、ロッシも彼の意見に同意している。ロッシはアルピーヌの法務面の甘さを認める一方で、チームが行った投資とコミットメントに対してピアストリが忠実さを示さなかったとして、不満を表した。
「我々は非常に失望したと言っても過言ではない。我々は、彼が我々が行った投資と仕事に忠実でいてくれると期待していた」とロッシは語った。
「我々がミスをしたのは確かだが、価値観を貫いていると感じている。だが彼はそうではなかった。彼はさまざまな選択肢を検討する機会を利用し、より有利な取引をしたのではないだろうか」
「私は、物事が起こるのには理由があると思う。必ずしも同じ価値観を共有しているわけではない。だからおそらくここで袂を分つのが得策なのだろう」
ロッシは、ピアストリとウエーバーのアルピーヌに対する不満は、新たに見出したマクラーレンとの契約を選んだことを正当化するための「都合のよい言い訳を探す」試みだったと考えている。
「人々の気をそらすために他のものを指差し、『愛情を感じられなかった』と言う。悪いが私は他のどのチームが傘下ドライバーに与えるよりも、はるかに多くのものを与えている」とロッシは主張した。
「私が話しているのは物理的な愛情であって、背中をたたいて褒めるようなことではない。あらゆるドライバーが受け取りたいと思う種類の愛情だ。(アルピーヌが行ったことを)すべて行ったら、愛情がないなどとは言えない。そして『書類やなにかが適切なタイミングで送られてこなかった』と言うのなら、それは言い訳にすぎない」
「少し想像してみよう。我々の契約書とマクラーレンの契約書を彼の前に置いてみる。彼はどちらの契約書を取るだろうか? マイルストーンや期限の問題はない。問題は、彼が明らかにマクラーレンに行きたがっていたということなのだ」
「彼はより魅力的なオファーを受け取ったからだと私は考えているが、それが競技面のことだとは思わない。なぜならそれに関しては非常によく似た提案だからだ。我々のオファーの方が良いものだと主張してもいい。なぜなら我々はワークスチームであり、彼はここでトレーニングを受け、チームの全員のことを知っている。従って、おそらくより良い環境だろう。だが、何か別の基準、異なる単位で測られる愛があるのだとしか思えない」
「それも人生だ。だがこれは良い前例にはならないと考えている。明らかに彼は他の非常に優れたドライバーたちとは一線を画している。彼より前の優れたドライバーたちは全員同じプロセスを経てきたのだ」
「彼は彼らよりも優れているかもしれない。非常に素晴らしいチャンピオンたちがたくさんいるが、彼はそうした者たちのなかでも最も優れているのかもしれない。だがたとえ彼がそうであっても、我々は同じ価値観を共有していない。そういうことだよ。我々は価値観を共有していないんだ」