【F1コラム：利権と闘争】ホンダがF1に復帰すべき理由とパートナーの選択肢

　autosport web／F1速報公式サイトで長年連載してきた「ホンダF1甘口コラム」「ホンダF1辛口コラム」の「辛口」パートの執筆者ニック・リチャーズ氏が記す、F1の政治問題をテーマにするコラム。独自のシニカルな視点で時事に切り込む。

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　年寄りには冬は本当にこたえる。イギリス特有の湿度に恐ろしい寒冷前線が加わり、森はすっかり凍ってしまって、朝の散歩もままならない。だからこのごろは、家に閉じこもって、妻とその忠実な家政婦の邪魔ばかりしている。もしくは、書斎に閉じこもって、2015年のシャトー・ル・パン・ポムロールとともに思いにふけるかだ。

　いいワインは一度に飲んでしまわなければ無駄になる。次の日になったら味が変わってしまうから、これは今日中に飲んでしまおうと心に決めて、グラスを傾けながら、F1のことを考えていた。ホンダが2026年にF1に再び参戦するのかどうかという話題についてだ。私はホンダがF1から去るのを何度も見てきた。そのたびにホンダは、それまで費やしてきた金と努力をすべて自ら投げ捨てた。今度はそんなことをしないでほしいと切に願う。