現在69歳のミナルディは、元FIA会長マックス・モズレーの「F1は2017年のルール改定で、間違った方向性へと進んでいる」との見解を支持。車幅とウイングが拡大され、タイヤサイズも大きくなった今季のF1はラップタイム向上が期待されている。
「シミュレーション上、メルボルンでは(1周あたり)4〜5秒速くなったマシンを目にすることになる。その利点はなんだ? グランドスタンドやテレビで見ている人たちは、そのことに気づきもしないのに、改善になるわけがない」
パドックを離れて11年になるが、今でもF1を観戦するというミナルディ。新オーナーのリバティ・メディアには、基本への立ち返りを望む。
「興味を失って離れていったファンたちを呼び戻すために、もっと多くの日数をデータ収集テストにあてればいい。シミュレーターに時間を費やすより、コースに戻るべきだ。私なら、チームスタッフの数を減らしていく。レース現場と同時に遠隔の本拠地で働くエンジニアチームは、廃止にするべきだ。さらにエンジンとマシン開発の自由度を高くし、制限を撤廃する」
「ピットストップでは1台のマシンに対してのメカニックの人数を、8人まで減らす。そのほうがテレビ視聴者には面白くなる。コスト削減を後押しするだけでなく、戦略的な観点からいっても、よりエキサイティングになるだろう」