では、この日のトラブルはなんだったのか? ホンダによれば、「トラブルは電装系に起きた」という。今回、ホンダは1回目のテストと同じスペックのパワーユニットを持ち込んでいるが、1週間前とまったく同じではない。壊れた部位が特定されているので、いくつかの対策を行っている。
それでも、トラブルは再び起きてしまった。しかし、このトラブルによって、1週間前にはわからなかった何かが発見できたとしたら、このトラブルは決して無駄な経験にはならない。
「当然ながら、再び起きたトラブルにチームメンバーの多くがフラストレーションを感じている。しかし、ホンダも信頼性を向上できるよう必死に改善を図っている。彼らならオーストラリアまでに問題を解決できると信じている。なぜなら、彼らはわれわれのパートナーだからだ。そして、パートナーなら、いまこそ彼らを支えなければならない」
1週間前の会見では、ホンダのトラブルに対して少し冷たかったブーリエが、この日は素晴らしい対応を行った。ブーリエだけではない。わずか3時間半でパワーユニットを積み替えたマクラーレンとホンダのメカニック。そのマシンでトラブル後、46周を走行するというプラグラムを組み立てたエンジニアたち。そして、わずかなミスも犯さずにそのプログラムを遂行したバンドーン。困難に直面したとき、その人の真価問われる。マクラーレン・ホンダの残りの3日間に期待したい。