サイドポンツーンのリーディングエッジに片側3枚のバーチカルフィンを並べるのはFW38と同じ(5)。同じ部分があまりにも多いので目立っている(?)のがリヤビューミラーのステーで、FW38よりも上に伸びている(6)。ステーを空力的に利用しているのは間違いなく、トレンドを追いかけた格好だ。
FW38は卵形のスリムなインダクションポッドを採用していたが、FW40はメルセデスやトロロッソと同様の幅広な開口部を採用してきた(7)。開口部をΛ形に分割して冷却風の行き先を分けている点も共通。
メルセデス製のパワーユニットを搭載する3チームがすべて同じ設計を採用していている。信頼耐久性の心配をせずにパワーユニットの能力を最大限引き出すには、熱交換器のレイアウトも含めて共通仕様にする必要があるのだろうか。

3Dレンダリングのみを公開した時点でのエンジンカウルは、FW38のようなヒレ状の処理を施した形状だったが、バルセロナテストに現れたFW40はシャークフィンを設けていた。
しかも、その後端に流行のTウイングを上下2段に取り付けている。上段のTウイング(8)はそれ自体でダウンフォースを発生。下段(9)はリヤウイングの効率を高めるための整流目的だろうか。それぞれ、ウイングの剛性を高めるための支えが設けられている。
FW40の見どころは現状、Tウイングのみと言えそうだ。