更新日: 2022.09.01 15:41
“リヤウイングレス”プジョー9X8がまもなく日本初上陸。WEC富士で見たい最先端マシンと日本と縁の深いドライバーたち
●グスタボ・メネゼス:耐久レースで開花したアメリカのスピードスター
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27歳のグスタボ・メネゼスはチーム最年少のひとりで、経験豊富なデュバル、ロシターとともに94号車をドライブするアメリカ人。2014年から2年間、FIAヨーロピアンF3選手権を戦った彼は2016年に耐久レースに転向。その年のル・マンで、シグナテック・アルピーヌのマシンを駆りLMP2クラスウイナーとなり、同シーズンのWEC LMP2ドライバーズタイトルも獲得している
2018年以降は最高峰カテゴリーに進み、レベリオン・レーシングの下で過ごした2シーズンで合計3勝をマーク。ル・マンでは2018年に総合3位、2020年には総合2位表彰台を獲得した。
●ミケル・イェンセン:CARGUY木村とル・マンに挑戦
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メネゼスと同じく1994年生まれの27歳、ミケル・イェンセンは93号車のドライバーとして抜擢された。ADACフォーミュラ・マスターズでチャンピオンを獲得した彼は、ヨーロピアンF3を経て2017年から本格的にスポーツカーレースに挑むようになる。
イェンセンは2019年、ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズでLMP3タイトルを獲得。翌年にはLMP2クラスにステップアップを果たし、シーズン3位の好成績を残した。また、北米のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権では2021年にシリーズタイトルを手にしている。ル・マンには2020年以降3度出場し、2020年にクラス5位/総合9位完走を果たした。2021年と22年はケッセル・レーシングに所属し、日本人ジェントルマンドライバーの木村武史のチームメイトとしてGTEアマクラスの『フェラーリ488 GTEエボ』をドライブしている。
●ジャン-エリック・ベルニュ:フォーミュラEで2連覇達成
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元トロロッソF1(現アルファタウリ)のドライバーとして知られる“JEV”ことジャン-エリック・ベルニュは、2年ぶりにイェンセンと同じクルマをシェアしている。彼らは以前、ロシアのレーシングチームであるGドライブ・レーシングでチームメイト同士だったのだ。
ジュニア/ミドルフォーミュラからトントン拍子にF1への階段を登り2012年にスクーデリア・トロロッソのレギュラーシートを掴んだベルニュ。その後3年間にわたってF1で戦った彼は2014年に始まったフォーミュラEに活躍の場を移すと、4シーズン目の2017-18年にテチーターでシリーズチャンピオンを獲得。翌シーズンもDSテチーターでタイトル防衛に成功し見事2連覇を果たしてみせた。耐久レースにはWECとELMSへの参戦経験があり、ル・マンにも過去4回出場している。最高位は総合7位/LMP2クラス6位だ。
●ポール・ディ・レスタ:ル・マン優勝経験もある元F1ドライバー
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6人目のプジョードライバー、ポール・ディ・レスタもまたF1参戦経験を有する。2006年にF3ユーロ・シリーズでチャンピオンとなった彼は翌年、DTMドイツ・ツーリングカー選手権に主戦場を移し、2010年には年間タイトルを獲得した。同年にフォース・インディアF1のテストドライバーを務めていたディ・レスタは翌11年にF1デビュー。2013年までフル参戦した後、DTMに復帰した。
スポーツカーレースはELMS、IMSA、WECへの参戦経験があり、いずれもLMP2マシンをドライブしている。ル・マンには2018年以降、4大会連続で出場し過去3回は完走。このうち2020年には総合5位でLMP2クラス優勝を飾っている。
以上の6名からなる強力なドライバーラインアップを敷いたプジョー・トタルエナジーズは、モンツァでのWECデビュー後、生まれたばかりの『プジョー9X8』を改善すべく来日前に1回、もしくは2回のテストを行うとしている。その後、空輸で日本に持ち込まれるフランスチームの新型マシンが、9月9~11日に富士スピードウェイで開催されるWEC富士でどのようなパフォーマンスを披露してくれるのか、ハイパーカーの初来日を含めて楽しみにしたいところだ。
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