MotoGP現地トピックス:ムジェロを覆う黄色い煙。多くのライダーがヘイデンを追悼
20台前後に膨れあがったMoto3クラスの戦いを制したのは、21歳のアンドレア・ミニョ。誰が勝っても不思議ではない激戦だったが、地元ファンの声援をパワーに初優勝を達成した。
その激しい戦いを象徴するのが、この写真。優勝したミーニョ(ゼッケン16)から8番手でフィニッシュの佐々木歩夢(ゼッケン71)まで0.710秒差。240km/hで駆け抜けるのでほんと一瞬の出来事。15位までが1.553秒という厳しい戦いだった。
予選10番手(9番手グリッド)から常にトップグループの上位につけた鈴木竜生。ホームGPを迎えた「SIC58 SQUADRA CORSE」の熱烈応援団の声援を受けて快走したが、最終ラップに痛恨の転倒。悔しいリタイヤとなった。
しかし鈴木は、「チェッカーを受けられなかったけれど、今日のレースはすごく大きな自信になった。今日はやりつくした感がある。この経験を次戦から生かしたい」とさわやかな表情だった。
初表彰台の期待が膨らむレース。これからの戦いに期待。
Moto3クラスで今季ベストの8位でフィニッシュの佐々木歩夢。予選25番手からトップグループに加わり、徐々にポジションを上げ、一時は3番手まで浮上。最終的に8位でチェッカーを受けた。
「バイクの状態がすごく良かったのに、予選が全然ダメで25番手だった。すごく悔しかったし、その悔しさを晴らすことが出来た」と佐々木。初めてのサーキットでのまずまずの快走に笑顔がこぼれた。
・・・・・・・・・・・
遠藤智
1957年生まれ 北海道厚岸町出身。小学生の頃は野球少年。中学では柔道、高校時代は吉田拓郎に憧れ、バイクの魅力にもとりつかれる。19歳で上京。平忠彦のメカニックを経験、自身では鈴鹿4耐で優勝、8耐では最高位12位。マン島TT、マカオGPなど海外のレースの経験も豊富。その後、角川書店が発行していたバイク総合誌「ウイリー」でライター兼ライダーとして活躍。1990年からは2輪の世界グランプリを中心に海外レースの取材を開始する。日本スポーツプレス協会(AJPS)会員、国際スポーツ記者協会(AIPS)会員、日本レース写真家協会(JRPA)会員。