MotoGP現地トピックス:ル・マンの3コーナーと相性が悪かったホンダのマルケス

 総合首位でフランスGPを迎えたバレンティーノ・ロッシ。予選2番手、決勝でもマーベリック・ビニャーレスとし烈な優勝争いを繰り広げた。

 中盤はビニャーレスが先行。その後ろで2番手を走るヨハン・ザルコと3番手のロッシはやや引き離される格好だったが、23周目にザルコを抜くと、ビニャーレスとの差を一気に縮める。

 残り3周となった26周目にはビニャーレスも交わしトップに浮上。終盤になってペースをあげるロッシの完全な勝ちパターンだったが、ラストラップ28周目の7コーナーでミスをしてビニャーレスに抜かれる。が、まだ勝負は分からず。得意とする最終セクションで逆転を狙ったが、右11コーナーで痛恨の転倒を喫しリタイヤとなった。

 転倒はしたが今季1番の走りを見せたロッシ。ホームGPで熱走のザルコと同じかそれ以上の声援を集めたロッシの転倒に観客から大きなため息が漏れた。と同時に大きな拍手が送られた。

 38歳の本気走り。「チャンピオンシップだけを考えたら2位で良かったが、今日は勝負するときだと思った」というコメントが、これからの反撃を期待させた。総合首位から23点差の総合3位にダウンも、チャンピオンシップは、ますます混戦模様というレースだった。

MotoGP現地トピックス:ル・マンの3コーナーと相性が悪かったホンダのマルケス

 開幕戦カタールGP、第2戦アルゼンチンGPで快勝も、第3戦アメリカGPで転倒、第4戦スペインGPで6位に終わっていたマーベリック・ビニャーレスが、3戦ぶりに優勝して今季3勝目。総合首位に浮上した。

「過去2戦ふがいないレースをしていたのですごく嬉しい」と満面の笑み。ヤマハ通算500勝を達成するライダーにもなり、ヤマハのグランプリの歴史にしっかりと名前を刻んだ。

 500勝の内訳は、125cc47勝、250cc165勝、350cc63勝、500cc120勝、MotoGPクラスで105勝(今季3勝目)を上げて500勝に到達した。

 最多記録(フランスGP終了時点)は、ホンダの730勝がトップでヤマハ500勝と続き、アプリリア294勝、MVアグスタ275勝、スズキ156勝となっている。

MotoGP現地トピックス:ル・マンの3コーナーと相性が悪かったホンダのマルケス

 前戦スペインGPで今季初優勝を達成したダニ・ペドロサは、フランスGPでも3位表彰台に立った。前を走るマルク・マルケスが転倒、最終ラップにはバレンティーノ・ロッシが転倒したことで3位になった。

 表彰台では空を見上げ、涙ぐむシーンも。前戦スペインGPの涙は理解出来るとしても、今大会の涙の理由は? そんな声も上がっていた。

MotoGP現地トピックス:ル・マンの3コーナーと相性が悪かったホンダのマルケス

 序盤はヨハン・ザルコ、中盤はマーベリック・ビニャーレスがレースをリードしたフランスGP。ビニャーレス、ザルコ、ロッシと続いた18周目の3コーナーでマルク・マルケスが転倒を喫した。

 そこからはヤマハ勢3人の戦いとなり、終盤は、ビニャーレスとロッシの一騎打ち。ロッシがラスト3周でトップに立ったときには、ロッシの優勝を疑う者はいなかったのだが……。予想もしない結末が待ち受けていた。

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