3年間で一番記憶に残っているアロンソの言葉とは?長谷川さんに一問一答@熱田カメラマン F1アブダビGP
さあ、2017年最後のグランプリ。
世界から選ばれしたった20人のドライバーによる今年20回目のレース。
開幕戦からダニール・クビアト選手とジョリオン・パーマー選手がいなくなり、ピエール・ガスリー選手とブレンドン・ハートレー選手が入りました。
僕的には、クビアト選手のシートが無くなるというのが残念でした・・・速ければいいというだけではないという厳しさを思い出させていただきました…
あと、キミ・ライコネン選手のシューズが、スニーカーですね。
さて、この最終戦で一番気になったのは、誰が勝つかということではなく、マクラーレンとホンダの最後のレースであるということ。
金曜日の回にも触れましたけど、マクラーレンという車体に日本のホンダのPUが搭載され、僕的に世界一だと思っているフェルナンド・アロンソ選手がドライブするという夢のような組み合わせが3年前に実現したわけで、小林可夢偉選手がいなくなってから、僕の撮影の中心はマクラーレン・ホンダに乗るアロンソ選手でした。
だから、ピットでの撮影では、毎戦アロンソ選手が乗り込むところから始めて、コースで走りの写真を撮る時もアロンソ選手のピットインアウトのタイミングで撮影場所を移動するといったローテーションだったわけです。
3年前のマクラーレンは、チーム力が下降しスポンサーも離れていくという流れの中、ホンダからのワークスPUを得て資金的にも楽になってまたトップ争いにアロンソ選手とともに頑張っていこうという流れにしたかったんですよね。
ところが、蓋を開けてみたら、我らがホンダPUが走ることすらままならず…
もちろん、徐々に我らがホンダPUの性能も上がっていくわけですけれど、当のアロンソ選手が思うレベルにはなっていかない。。。
ラテン系で情熱的な彼からは、辛辣なコメントがホンダに向けて出てくることが多くなってきました。
チャンピオンを取るために、フェラーリからマクラーレンに移籍してきたのに、待てど暮らせどパワーと信頼性が上がってこない。苛立つ……
ガレージの外に立つ僕から見ても、その苛立ちをもろに感じるような場面は何度もありました。
その様子を見ていて、それはそうだろうと感じると同時に、ホンダの人間でもなんでもないですけれど、申し訳ないような気持ちにもなりました。
日本を代表してF1に参戦しているホンダという会社に、同じ日本人だからというだけなんだけど勝手に応援したくなるわけです。
昔とは違って海外に行くこと自体は大変ではなくなっていますが、やっぱり海外どこに行ってもアジア人というのは何かしらアウェイ感があるものです。
人種差別が全くないというのは嘘です。
モータースポーツ最高峰の厳しい戦いの場所に、ファーイーストの日本から、いざ出ていくためにメーカーでもスポンサーでも、もちろんドライバーだって乗り越えなければならない壁は大きいし高い、騙されたり虐げられたりするお客さん的扱いをされることもざらにあるはずのF1の世界に堂々と参戦してくる、そんな日本人を日本人として僕はやっぱり応援したいというか、真っ向から戦って勝つという場面に立ち会いたいし、写真に収めたいという気持ちなだけなんですけどね。。。
チーフエンジニアの中村聡さん、レース前のガレージでアロンソ選手のマシンをしばらく見つめてました。
どんな、思いだったのでしょう?
グリッドに向けて、エンジン始動。
ホンダロゴのマシンの最後の公式戦のピットアウト。
グリッドで、にこやかに話すのは、お母さん???