Shots!──熱田カメラマンのモナコ、土曜日。松下選手、やってくれました!
とにかく、とってもうれしかった!
松下信治選手がGP2の第2レース、ポールポジションからスタートして、優勝です!
レース展開としては、2位以下を10秒ほどぶっちぎって、ファステストラップを取りにいって見事ファステストもゲット!
1周ラップタイムを落として、タイヤを冷やしてアタックというのを3回やったそうです。その様子を無線で聞いていた鈴木亜久里さんは「そんなことしなくてもいいんじゃないか」とヒヤヒヤしながら聞いていたそうですが、本人は、いたって冷静に対処していたみたいです。
スタートさえ決まれば、あとの展開は読めるというモナコでのレース。スタートで多めのホイールスピン、そして1コーナーでのフロントロック。
そして、あとは素晴らしい速さを見せつけての優勝!
2ラップ目には、後続のマシンが同じフレームに入らないというブッチギリのレース。見にきていたお客さんにとっては、変化のない展開だったかもしれません。
木曜日の予選後の落ち込みかたからすれば、信じられないくらいの完璧なレースでした。第1レースで9位から、ひとつ繰り上がって8位となって、つかんだリバースグリッドでのポールポジション。もし9位スタートだったら、とか考えるのは野暮ってもんです。だって、そういう順位になったという運を松下選手自身が、つかんだわけですからね!
左は、ウイリアムズの白幡さん、右は兄貴と呼んでいるカートスクール時代からの恩人、下山さん。応援団は、たくさんいます。
亜久里さんと本田博俊さん!
亜久里さん、うれしそうだった。前日の夜には「こんなチャンスは、そうないんだからしっかりモノにしなきゃダメなんだぞ!」って、いいプレシャーをかけたみたいです。
木曜の失敗を見事にはねのけて、レースマネージメントできて、これで、いい流れになったと思います。
木曜のクラッシュで痛めてしまった松下選手の指。直後は腫れて2倍くらいの太さになってました……。「走っている時は全然痛くなかったけど、終わってみると痛いっす」って笑顔で言ってました。まあ、結果オーライです。
いいね!
あのね、やっぱり「君が代」が流れるのって、いいよ。日本人ドライバーの存在って、本当に大事なことだと切に思います。
4歳でカートに乗り始めて、ず〜〜〜っと「F1ドライバーになるんだ」と公言して、それに向かって突っ走ってきた松下選手。いろんな誘惑もF1という夢に向かって即座に断ち切ってきた思いを今年このあとも見せてくれると思います。楽しみです、本当に!
日の丸が真ん中にあるっていいね。
で、F1。リカルド選手がポールポジション獲得!
素晴らしい、うれしい!
レース展開が楽しみになりましたよね。メルセデスばっかりじゃね。
ハミルトン選手は予選3位。もちろん、抜きにくさNo.1のモナコでも勝てるチャンスはあるわけですからね。スタートが見ものです。
小松さんのところのグロージャン選手。フランスGPがないわけだから、ここが地元グランプリなわけですが、予選15位。走りにくそうでした。でも、レースになるとスルスルと上位に行くのがハース・チームの特徴でもあるのですけど……どうでしょうね?
我らがアロンソ選手。Q3に残って予選10位。さすがです!
多くのポイントを得られるよう、ピットサイドの采配も大事ですからね。
フェラーリは、ベッテル選手が予選4位、ライコネン選手が6位(ギヤボックス交換で11番手グリッド)。表彰台に絡めるのか、どうか。
ロズベルグ選手は、モナコ在住で、モナコ3勝という記録の保持者。
リカルド選手と、どう戦うのか、見ものですよね。
接戦でトップ争いをしてほしいです。
あ〜、レースが楽しみです!
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熱田護(あつた・まもる)1963年生まれ。三重県鈴鹿市出身。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。2輪世界GPを転戦し、1991年よりフリーランスとしてF1をはじめとするモータースポーツや市販車の撮影を行う。2016年もF1全戦をカバーする予定。WEB:Mamoru Atsuta Photography