【ル・マン現地ルポ2回目】トヨタの雰囲気よし。日本人“三銃士”も笑顔
ル・マンの現場からメカ&ハコ車&スポーツカーマニアの“ヘンタイ”カメラマン、鈴木紳平がお届けするル・マン24時間現地レポートの2回目。今回は木曜車検から日曜のテストデーまでをサルト・サーキットからお届け。本人がどう言おうと、とにかく寛大なお気持ちで、ごゆるりとご鑑賞下さい。
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佐藤琢磨選手のインディ500制覇、ジェンソン・バトンさんのスーパーGT鈴鹿テストも終わった今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか? フランス、ル・マンでは24時間レースに向けたテストデーが終了し、私もほんの少しほっとしているところでございます。
では、そんな第85回ル・マン24時間テストデー、木曜の車検から日曜までを振り返ってみましょう。
金曜日、午前の車検。トヨタとポルシェが最接近です。とはいってもお互いあまり言葉を交すことはなく淡々と進めている印象です。しかし最新鋭のテクノロジーによって完成された2台のル・マン・プロトタイプカー、やはり美しいですね。
こちらは搬入日に登場したポルシェの目隠しパーティションです。180センチはあろうかと思われますが、感じの悪さは否めません。すぐに引っ込められ、ふたたび目にすることはありませんでした。
3台体制となったトヨタのル・マン24時間。ピット前の停車位置を決めていますが、これがまた前後が狭い。イメージとしてはスーパーGT SUGO戦でしょうか。3台同時ピットはしたくないということですが、スコールなどがあった時の様子を想像すると、この場にいたくなくなります。
そのトヨタチームのオーバーヘッドコンパートメントには乗車するドライバーのヘルメットと名前のボードが。おや? 中嶋一貴選手が真ん中にあります。
通常だと一貴さんは3番目、右端に表示されるはずです。メカニックに確認したところ、このボードはPRチームが作成したもので、順番が異なる理由は分からないとのこと。
まぁ、でも真ん中にあるのは見ていて気分がいいものです(他の2台も日本人は2番目表示で真ん中)。
と思ったら、翌日には修正版が。本来はこれが正しい表示になります。
こちらは給油装備を検査しに来たオフィシャルの方。トヨタのスタッフからTOYOTA GAZOO Racingの帽子を貰って嬉しそうです。
一方こちら、ポルシェのGTチームのサインウォールテントには、のれんのようなカーテンが登場。日本人としては屋台をほう彿とさせます。
思わず「おやっさん、熱燗、コップで。それと、おでんも貰おうか」と言いそうになりました。
そんなことを考えてニヤニヤしていると、私の横を加藤寛規さんが乗車するLM-GTEアマの60号車のフェラーリが通過していきます。
ルーフの名前を見てしばし考えた私、ダッシュでマシンを追いかけます。ルーフには他のドライバーと並んで“D.KATOH”のステッカーが。
メカニックに確認すると。しばし考えた後「デービッド加藤じゃないの?」と怪しい日系弁護士(花柄のネクタイとかつけてそうな)の名前を言います。
「彼の名前はHiroki」と伝えるとメカニックから一言「Wrong(間違えた)」。
こちらが本物の加藤寛規さん。ル・マンは2008年のクラージュ無限以来9年ぶりとのこと。乗車する車両は昨年AFコルセがWECシリーズで使用した車両(シーズン2勝を挙げました)。
ドライバー表記は“H.KATOU”になっていました。ちなみに、シルバーメッキのカラーリングの60号車ですが、「もっと光っているメッキじゃないと駄目だ」というオーナーの意向で全部張り直されるそう。月曜日の公開車検を楽しみにしましょう。
LM-GTEつながりでフレデリック・マコウィッキさんです。バトンさんのスーパーGT参戦について雑談しましたが、「とにかく僕は日本のスーパーGTに乗りたいんだよ。できればミシュランタイヤでね」と言っておりました。まずはミッドシップのポルシェ911 RSRで頑張ってもらいましょう。