明けた日曜正午過ぎの今季最終ヒートとなったレース2は、予選トップ10リバースでポールを得たルベン・ヴォルト(ALMモータースポーツ/FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR)が快走。前日予選前にタービン交換を強いられたFL5型シビックRは、前戦イタリア・モンツァに続く今季2勝目を飾ってみせる。
一方、タイトル最終決戦は意外なカタチで結末を迎え、フォーメーションラップを終えたところでパウエルのアウディはまさかのピットロードへ向かい、前日予選&決勝とワン・ツー・スリー・フォーを達成したチームはすぐにボンネットを開けてトラブルシューティングに入ったため、これでコロネルは俄然有利な状況に。
ヴォルト、フィリピ、そして前日FP1で最速発進を決めたヴィクトル・アンダーソン(MA:GP/リンク&コー03 TCR)に続き、4位でチェッカーを受けたコロネルが、2009年のWTCCインディペンデント・トロフィー部門以来、そして2019年のスパ500や、2022年モータースポーツ・ゲームズのツーリングカー・カップ以来のビッグタイトルとなる、ツーリングカー転向以来初の年間総合シリーズチャンピオン獲得を決めた。
「悪くない、悪くないだろう? 50歳の白髪でハゲた男にとって、悪くないよな!」と表彰台に招かれ、恒例のお祝いとなった典型的ジャンプでフォトグラファーの要望に応えた新チャンピオン。
「ここまでツーリングカーに長く携わって来たし、シングルシーターから転向した2001年からここにいる。ETCR、WTCC、ETCC(欧州ツーリングカー選手権)、WTCR世界ツーリングカー・カップ、そしてTCRヨーロッパ・シリーズなど、すべてのチャンピオンシップで戦ってきたんだ」と続けたコロネル。
「そのカテゴリーが何と呼ばれようと、そこにはハコ車の熾烈な競争があり、同じサーキット、同じ組織で、同じ勝負を繰り広げてきた。ようやくチャンピオンシップを獲得できてうれしいし、単なるプライベーター・チャンピオンシップではなく、本当のヨーロッパのチャンピオンシップを獲得できた」
「自分の最後のタイトルは1999年に日本で開催されたフォーミュラ・ニッポンだったから、こうして24年ぶりにタイトルを故郷に持ち帰ることができて本当にうれしいね!」


