更新日: 2023.11.02 19:30
フラーガが2戦連続ポール獲得も強豪ユーロファーマRCが連勝。マッサも表彰台獲得/SCB第10戦
日曜正午に開始された30分+1周のレース1は、宣言どおり2番手にセラ、3番手にカサグランデを従えたポールシッターが、前半スティントでリードを維持していく。
しかしピットウインドウが開いた直後に義務作業のルーティンへ向かった首位フラーガに対し、背後のセラが別の戦略を採用しフリーのトラックでアンダーカットを狙う。この作戦が見事に的中し、11周目のピットを終えてコースに復帰したセラはブラウの88号車に先行。シボレー同士の対決を制した3連覇経験者がキャリア通算24勝目を手にした。
「それはパフォーマンスと戦略の組み合わせだった。僕らは適切なタイミングでピットストップを行い、チームはふたたび完璧な作業でタイムを稼ぐことに成功した。後半のセーフティカー(SC)の後は少し苦労したが、それ以外はすべてうまくいったね」と今季3勝目を挙げたセラ。
このヒートで9位に入ったマウリシオと、10位だったシリーズ5冠の“帝王”カカ・ブエノ(KTFスポーツ/シボレー・クルーズ)がフロントロウに並び、リバースグリッドで始まったレース2も強豪ユーロファーマRCが戦略をリピート。
序盤はブエノに先行されつつも、落ち着いてペースを維持したマウリシオが義務ピットを引き伸ばして逆転に成功。その背後にはチアゴ・カミーロ(イピランガ・レーシング/トヨタ・カローラ)をパスしたマッサが迫ってくる。
マウリシオはマッサのプレッシャーを抑えつつ最終ラップに入り、3番手のブエノ以下、フェリペ・バプティスタ(KTFスポーツ/シボレー・クルーズ)とフラーガが僅差で続いていくと、コース上でのトラブルによりふたたびSCが介入する。
残り2分弱でグリーンフラッグとともにレースが再開され、マッサはストックカーでの初勝利を目指し全力を尽くして首位との接触上等バトルを演じるも、シリーズ3冠を誇る元王者の壁は厚く、マウリシオが帝王ブエノに並ぶシリーズ最多タイの37勝目を飾ってみせた。
「難しい週末だったが、僕らのチームはFP以来、なんとか良い仕事をすることができたということ。ダニエルが最初のレースで勝ち、僕がレース2で勝利した。序盤はカカと、その後はフェリペ・マッサとの戦いで消耗したが、本当に重要なのは戦略だった。37勝目に到達できて最高に幸せだ」と、前戦TC2000のゲストヒートでもFFツーリングカーで勝利を飾っていたマウリシオ。
これでわずかにカサグランデが選手権リードを拡大した2023年シーズンのSCBは、11月24~26日にパラナ州西部カスカバルにあるアウトドローモ・インテルナシオナル・ジルマー・ビューで第11戦が開催される。