「昨日のポールポジションが今日の勝利に貢献した。路面がまだ濡れていて、スリックタイヤを履いた状態でスタートしたから本当に大変だったが、条件は誰にとっても同じ。ダニエルは(義務)ピットの出口で僕を追い抜いたが、なんとかコース上で彼を逆転し、追い抜くことができた」とバプティスタ。
続けて日曜の午後開始された30分+1周のレース2は、前戦トップ10リバースで首位発進を決めたルーカス・フォレスティ(A.マティス・フォーゲル/シボレー・クルーズ)に対し、フロントロウに並んでいたマッサが強襲。
オープニングラップではルーキーのジャンルカ・ペテコフ(フルタイム・スポーツトヨタ・カローラ)が同じトヨタ陣営のカミーロと絡み、早々にレースを終える波乱も起こるなか、ファン投票によるオーバーテイクボタン“ファンプッシュ”を活用したマッサが首位浮上に成功し、レースをリードしていく。
義務ピットのルーティンを終えた後半スティントでは、王者バリチェロもピットでレースを終える一方、同じくF1時代に跳ね馬をドライブしたマッサは、キャリアにおける歴史的な勝利を達成すべく28周を走破。“あの”ブラジルGP以来、約15年ぶりに表彰台の頂点にカムバックした。
「どのカテゴリーにおいても初勝利はつねに特別なものだ。F1でも2006年にトルコで優勝したときのことをよく覚えている。そして今、僕らはここストックカーで勝利を収めたんだ」と、もうひとつの特別な勝利に言及し、SCB初制覇の喜びを語ったマッサ。
「今日の仕事は、戦略とタイヤの点で僕もチームも完璧だった。ここでのレースペースは非常に良く、とくにレース2ではタイヤがすでに古かったなか、素晴らしい結果を得ることができた。2番手からスタートして首位に浮上し、すぐにリードを広げてられた。ピットストップしてもトップに戻ってこられたから、本当に素晴らしい展開になった。表彰台の頂上に立つことが僕らにとって最高の場所だし、とてもうれしい。ここカスカバルのファンやチーム、そしてこの瞬間を一緒に共有してくれた皆には感謝しかないよ」
これで12月15~17日にサンパウロのアウトドローモ・デ・インテルラゴスで開催される最終戦『スーパーファイナルBRB』では7名のタイトル候補が参加することになり、ランク首位のカサグランデを筆頭にセラ、フラーガ、カミーロ、そしてタイトル防衛に挑むバリチェロやリカルド・ゾンタ(RCMモータースポーツ/トヨタ・カローラ)らに、自身初のファイナリストの地位を獲得したラファエル鈴木(ポール・モータースポーツ/シボレー・クルーズ)らが王座に挑む。


