一方の新規定では、レース週末を通じて各ドライバーが獲得したポイントが考慮されることになり、得点トップのドライバーには40kgを積載し、2位と3位はともに30kg、4位と5位のドライバーはそれぞれ20kgと10kgが配分される。また、参加車両が6台以下の場合は、上位4台のみに40、30、20、10のスケールで特別なウエイトが割り当てられる。
「いくつかの分析を経て、プロモーターやメーカーのアドバイスに耳を傾けた結果、変更が必要であるという判断に至った」と規定改訂の経緯を語るのは、おなじみWSC会長のマルチェロ・ロッティ。
「レースウイーク全体の実際の結果に基づいた新システムは、より単純で、あらゆる種類の戦略を立てるのがより難しくなり、理解されやすくなると信じている」
そのロッティは、TCR規定を提唱して育て上げてきた生みの親として、主に国内選手権を対象として第1世代TCRモデルに別のクラスを設けることが可能となる新機軸『TCR Gen I』グループを設定し、候補となる10台のリストを公開した。
「我々としても『TCR Gen I』を作成する必要性を認識していた。これはプロモーターや競技者からも同様に提起された問題だ」と続けたロッティ。
「TCRコンセプトが発表されてから早10年近くが経つが、今でも世界中で数百台の第1世代モデルがさまざまなシリーズで競い合っており、我々は彼らに長く競争力のあるレースライフを保証したいと考えていたんだ」
「この『TCR Gen I』の設立により、プロモーターはこれらのモデルを別枠となる専用のシリーズで走らせるか、総合選手権内の別のクラスで走らせるかという選択肢が与えられる」
そのWSCグループが発行した『TCR Gen I』の“TEN models”は、以下のとおりとなっている。
『TCR Gen I』“TEN models”
アルファロメオ・ジュリエッタRF TCR
アウディRS3 LMS(SEQ/DSG)
クプラTCR (SEQ/DSG)
ホンダ・シビック・タイプR TCR(FK2型)
ラーダ・ベスタTCR
オペル/ホールデン/ヴォクスホール・アストラTCR
プジョー308・レーシングカップ
セアト・レオン・カップレーサー
スバルWRX STi TCR
フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR(SEQ/DSG)

